「50歳以上のシニア向けに表示文字を大きくしたり,世代を超えて誰でも使えるユニバーサル・デザインを取り込んだパソコンの普及を目指すべきだ」。電子情報技術産業協会(JEITA)は,冷え込んでいる消費者向けパソコン市場の回復には,50歳以上の「シニア市場」の開拓が重要になると提言した。「パソコン・メーカーだけでなく,ソフトハウス,インターネット・サービス・プロバイダも含めて,シニアがパソコンを利用しやすい環境の開発に取り組みたい」(JEITA)。

 JEITAは2001年12月に,主に50歳以上の513人を対象にアンケートを実施した。パソコンの画面の改善を求める声が強く,「字が大きくなると良い」という回答が1位で50%を占めた。2位の「疲れなければ良い」と合わせて,約70%強がパソコンの画面に不満を持っていることが分かった。また,パソコンの設定で一番苦労した点として,「インターネットへの接続」(35%),「マニュアルを読むこと」(31%)などが挙げられた。
 
 JEITAの調べによると,2001年のパソコンの出荷台数は前年比98%の1128万5000台に減少。ビジネス向け市場は,前年と比較して微増の106%なのに対して,消費者向け市場は前年比87%と縮小傾向にある。JEITAは,「シニア層への拡大のほかに,家庭内の2台目,3台目のパソコン需要を増やすことが消費者向けの今年の課題」とした。

島田 優子=日経コンピュータ