土木大手のハザマは3月5日,3次元GIS(地図情報システム)の活用によって土砂採取コストの大幅削減に成功したと発表した。淡路島の採取現場に初めて適用してみたところ,「コストが従来より37%減った」(倉橋照靖取締役専務執行役員土木事業総本部長)という。

 3次元GISとは,GPS(位置情報システム)アンテナで計測した緯度/経度の2次元情報に加えて,高度の情報を利用するシステムのこと。ハザマの場合,土砂採取現場(縦2km,横1km)を1辺10mの立方体ブロック3万2000個に分割し,各ブロックごとに土壌(土の硬さや粘度)や処理方法を独自開発したデータベース・ソフトを使ってきめ細かく管理することで作業効率を上げ,コスト削減につなげた。「土砂採取量が1日あたり26%増加した。使用する火薬量が当初予想の50%に減った上に,重機も効率的に利用できたので,二酸化炭素の排出量も26%削減できた」(同)している。

 淡路島の現場で利用した,ダンプカーやショベルカーには,GPSアンテナと無線通信機が搭載し,どの立方体ブロックを処理しているのかを現場事務所で逐一把握できるようにした。土砂の運搬量を1時間あたりで算出し,その日の予定量を達成できるように管理者が最適な配置を指示した。これまでの工法では,細かい指示を出せなかった。

 一連のシステムはハザマの関連会社であるジオスケープ(東京都港区)が開発した。開発コストは約1億円。工法の開発には京都大学が協力した。

坂口 裕一=日経コンピュータ