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 「IT関連投資の動きを見ると,小規模なデータセンターの開設や社内システムの小幅な増強といった投資はまだ増え続けている。さらにインターネット家電やホームサーバーといった,消費者の新しいIT投資も始まるだろう」。

 UPS(無停電電源装置)メーカー最大手,エーピーシー・ジャパン(APCジャパン,http://www.apc.co.jp/ )のアラン・ルソー社長が,情報システムの基礎となる電源メーカーの立場から,IT投資の現状と今後を展望した。

 サーバー,ストレージ,ネットワーク機器など,UPSを必要とするハードウエアを見ると,「ハード全体として出荷金額は落ち込んでいる」(ルソー社長)。ただし,「いずれのハードも台数は堅調に伸びており,ITへの需要がなくなったわけではない。したがって,UPSのニーズも底堅い」。

 ハード全体の出荷金額の落ち込みは,価格低下が激しいためだ。「特にパソコン・サーバー関連が激烈な価格競争に陥っており,関連製品の価格低下が旧だ。これにひきずられ,すべてのハードで価格が下がりつつある。このまま進むと,ハードの各ジャンルで,大メーカーの寡占が進みかねない」(ルソー氏)。ただ,UPSについては同社が最大手なので,寡占が進んでもかまわないわけだ。

 今後の成長が見込まれるハード分野については,ストレージやネットワークを挙げた。ルソー社長は,「データセンター向けのUPS,ネットワーク機器用のUPSはいずれも需要が前年度に比べて約40~60%伸びている。従来の大規模な商用データセンターだけを見ると,ストレージもネットワークも一見落ち込んでいる。しかし小規模なデータセンターや,自分の企業システムのための“データルーム”のような設備への投資は増えている」と語る。

 さらにまったくの新規分野として,「インターネット家電やホームサーバーなど,消費者の投資が増えていくだろう。その起爆剤はブロードバンド・サービスの登場である」と読む。このため,APCジャパンは,ホームサーバー向けのUPSの需要を期待しているという。(鈴木 孝知=日経コンピュータ