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 「『IA-64の普及が遅い』とよく言われるが,そんなことはない。CISCからRISCプロセサへの移行期にも同様の指摘を受けたものだ」。こう語るのは,米ヒューレット・パッカード(HP)のダン・ノードヒューズ氏。同氏はHPでIA-64プロセサ搭載製品担当のマネジャを務めており,インテルの64ビット・プロセサ「IA-64」を失敗策とする見方を否定する。米インテルはIA-64の最初の製品「Itanium(開発コード名はMerced)」を昨年半ばに正式出荷したが,プロセサ市場における存在感はほとんどない。

 ノードヒューズ氏はItaniumの立ち上がりが必ずしもスピーディでないことは認める。その理由について,「開発が遅れた数年間にRISCプロセサが進歩し,性能面の優位性をあまり発揮できていない」ことを挙げる。浮動小数点演算性能を測定する標準ベンチマーク・テストSPECfp2000の値を見るとItaniumは715と,競合製品に後れを取っている。同テストの首位は,IBMのPOWER4で1169を記録している。

 しかし,ノードヒューズ氏は,Itaniumの巻き返しを確信しているようだ。「IA-64の性能は毎年1.5~2倍向上する」と語る。インテルが今年半ばに量産出荷する次期IA-64プロセサ(開発コード名はMcKinley)」は,RISCプロセサに並ぶ性能を発揮する見通しだ。

 ただしノードヒューズ氏はIA-64の普及の時期については言及を避けた。「McKinleyが“節目”になるのか」という記者の質問に対しても「確かにMcKinleyが市場に与えるインパクトは大きなものになるだろう。当社としても大いに期待している」と答えるにとどめた。

 米HPは2月にMcKinley用のチップ・セット「zx1」を発表したばかり。zx1を使うと,McKinleyを最大4個搭載したサーバー/ワークステーションを構築できる。zx1はMcKinley以降のIA-64にも使用できる。

矢口 竜太郎=日経コンピュータ