「ブロードバンド・ネットワークには教育分野のコンテンツがふさわしい。特に,語学教育に関するコンテンツは主力になるだろう」。ソニー製品のマーケティングや販売を手掛けるソニーマーケティング(http://www.sony.jp/)の小寺圭社長は3月18日,新サービスに関する記者会見でこう発言。ブロードバンド・ネットワーク向けコンテンツとして注目度が高い音楽や動画について,「有力ではあるが,インタラクティブという特徴を生かしきっていない」と指摘した。

 小寺社長がブロードバンド・ネットワーク向けコンテンツとして語学教育の分野を重視しているのは,ブロードバンド・ネットワークとインターネットのインタラクティブ性の両方の特徴を生かせるから。例えば,ブロードバンド・ネットワークの特徴である高速なデータ転送は,動画のストリーミング・データをインターネット経由でダウンロードして,会話のシチュエーションを見ながらヒヤリングする,といった会話学習に役立つ。また,インターネットのインタラクティブ性を生かすことで,会話の内容に関するテストを出題し,その解答に対してリアルタイムで正誤を通知するといったことが可能になる。

 ソニーマーケティングは5月,こうした特徴を生かした英会話教育向けのサービス「e-EnglishGym」の提供を開始する計画だ。同社はこのサービスにより,受講者がインターネット経由で学習するeラーニング事業に本格参入することになる。

 ソニーマーケティングはまず,商談や契約,パーティへの出席など,会社員が頻繁に出会うシチュエーションを想定したコンテンツをe-EnglishGymで提供。順次,コンテンツを増やしていく。コンテンツの作成は,「基礎英語」や「英語ビジネスワールド」など,英語教育の分野で実績があるNHKエデュケーショナル(http://www.nhk-ed.co.jp/)が担当する。

 e-EnglishGymの受講料は6カ月で3万円。ソニーマーケティングは2002年度中に,e-EnglishGymの利用者を3万5000人獲得し,2004年度中に売上高で100億円規模の事業に成長させる考えである。

 なお,ソニーマーケティングは3月19日から4月末まで,e-EnglishGymの試験サービスを無料で提供する。対象は,ADSL(非対称デジタル加入者線)やケーブルテレビによるインターネット接続サービスを利用している会社員など約5000人。試験サービス終了後,利用者にアンケートを実施してコンテンツの充実に役立てる。

栗原 雅=日経コンピュータ編集