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 第一勧業銀行のATM(現金自動預け払い機)約3100台で2002年3月25日朝に発生した障害の原因は,前日の3月24日に投入したプログラムの不具合であることが明らかになった。3月24日に実施した作業は,3月29日の夜間から4月1日の朝にかけて実施するシステム統合作業の一部。第一勧銀と富士銀行,日本興業銀行が合併して,4月1日から「みずほ銀行」と「みずほコーポレート銀行」として新たなスタートを切るための,システム修正の一部を前倒ししたものだった。

 障害の原因となったのは,振り込み要求を処理するプログラム。システム統合に備えて実施した修正内容に不備があり,古いタイプの一部の振り込みカードを使った振り込み要求を処理できなくなった模様。問題の振り込みカードを使うと,振り込み処理が正常に終了せずに,“取り引き途中”の状態で振り込み要求データが蓄積してしまったと見られる。これが原因でシステム全体が異常をきたし,引き出しや預け入れなどほかの操作も処理できなくなってしまった。

 第一勧銀は一時的に,振り込み処理の受け付けを中止して,それ以上異常なデータが蓄積するのを防止した。合わせて,蓄積した振り込み要求データの除去を開始。取り除き終わった午前9時30分ごろから,振り込み以外の処理は復活した。振り込み処理の復旧は26日朝になる見込み。

 そもそも3月25日の朝に障害が発生した原因は,問題のプログラムを投入した3月24日が日曜日であったため。第一勧銀のATMでは,日曜日の振り込み処理を翌営業日扱いとしてデータを蓄積しているので,振り込み処理自体は動作しない。翌営業日である3月25日の午前8時45分に問題のプログラムが稼働して初めて,障害が発生したわけだ。

 同様に,3月25日も午後3時を過ぎれば,振り込み処理が翌営業日扱いになるため,不具合は表面化しなくなる。しかしシステムが復旧したわけではなく,振り込み予約を受け付けることができるだけだ。このため第一勧銀は3月26日の午前8時45分までに,不具合の起きたプログラムを修正して,確認テストを実施する予定だ。
 
 第一勧銀では2001年12月28日にも,約1300台のATMから一時的に振り込み処理ができなくなるトラブルが発生している。

(大和田 尚孝=日経コンピュータ)