ECサイトを構築するための新しいソフトが登場した。保険業界向けのシステム構築を手がけるインテグレータのエスティーエス(STS,http://www.kk-sts.co.jp/)が開発・販売する「WRC(Web Rule Controller)」だ。4月に本格的に販促活動を始める。

 WRCの売りものは,利用者がWebページに書き込んだ内容に応じて,動的に新たなWebページを生成する機能。「生命保険や損害保険のECサイトのように,5~6枚の画面にまたがって利用者にデータを入力してもらう必要があるWebサイトの構築で威力を発揮する」(保険システム部システム・ソリューション2部の魚住憲治 担当役員)。

 例えば自動車保険の見積サイトでは,最初の画面で車種を入力してもらい,次の画面ではその車種に合った保険商品だけをプルダウン・メニューから選択できるようにしたい。このようなサイトでは通常,車種に対応した保険商品をデータベースで検索し,その結果を画面に反映させる,といった方法を採る。WRCはデータベースを別途用意しなくても,標準機能だけで同じ仕組みを実現できる。

 「データベースにアクセスする必要がないので,Webサーバーとデータベースとの通信がボトルネックになって応答速度が低下する事態を回避できる。入力項目とデータベース構造との整合性を取る手間もかからない」。保険システム部システム・ソリューション1部の白江聡 担当役員は,WRCの利点をこう説明する。

 入力内容に応じて表示内容を決める“ルール”は,独自言語で記述する。「独自言語といっても特別難しいものではない。IF~THEN文の集まりをイメージすればよい」(白江担当役員)。STSは,Excelに書き込んだルールを独自言語に変換するマクロも用意する。
 魚住担当役員は,「WRCを使えば,利用者の好みに合った商品をWebページに表示するレコメンデーション(推奨)機能も容易に実現できる。小売業など,保険以外の分野にも広く適用できる」と話す。

 WRCはHNCソフトウェア・インターナショナル(http://www.blazesoftware.co.jp/)の製品「Blaze Advisor」を基にSTSが開発した。WRCの価格は800万円程度から。販売目標は2002年度中に約10社。

高下 義弘=日経コンピュータ