LMS(ラーニング・マネジメント・システム)大手のドーセント(http://www.docent.com/japan/)は5月9日,LMSの新製品「Docent Enterprise 6.0」の出荷を開始すると発表した。同時に,アプリケーション連携ソフト・ベンダーのシービヨンドとの提携を発表。Docent EnterpriseとSAPやPeopleSoftといったERPパッケージ(統合業務パッケージ)を連携するための「Docent Enterprise Connector」をシービヨンドが提供する。

 LMSは,eラーニングのコンテンツの管理から学習の進捗管理などをカバーするプラットフォーム。ERPパッケージの人事管理モジュールやCRM(カスタマ・リレーション・シップ・マネジメント)ソフトなどと連携することで,企業内の最適な人材教育やeラーニングの効果測定などを実施することができる。

 米ドーセントのマルコム・ホッブス マーケティング担当上席副社長(写真)は,「新製品の特徴は三つある」と言う。「一つは,複数の言語に対応したり課金できる機能(グローバル・コマース機能)。この機能によって国際的な企業が,どの国の社員に対しても同一の教育ができる。二つ目は,eラーニングのコンテンツ作成の国際標準であるSCORMやAICCの最新バージョンに対応したこと。外部のコンテンツと自社で作成したコンテンツの中から,自社に最適なコンテンツを選択できるようになる。最後に,コンテンツ・マネジメントの機能を強化したこと。eラーニングで使用するコンテンツがどんなに増えても対応できる」(ホッブス上席副社長)。

 また,シービヨンドとの提携によって,ERPパッケージやCRMソフトとの連携が容易になった。これについて,ドーセントの日本法人の村上憲郎社長は,「Docent Enterpreiseを導入した企業が今すぐERPパッケージなどと連携させるわけではない」と説明。「しかし現在,当社の製品を導入中の企業側からERPパッケージとの連携を約束してほしいという要請があったので発表した」(村上社長)と言う。

 ホッブス上席副社長も,「Docent Entrepreiseとその他のソフトを連携するかどうかは,導入目的や導入部門次第。純粋に教育だけを目的とするならば,Docent Enterprise単独の導入でも効果は十分ある。しかし,営業担当者を教育してその効果を見たい場合は,CRMシステムと連携することで,個人ごとの売り上げなどの指標から効果を測定するなどの使い方ができる」という。

 ホッブス上席副社長は,日本のeラーニングの導入状況について,「米国より2~3年遅れている状態」と指摘する。「米国ではこの2~3年の間にeラーニングやLMSは進化を遂げた。日本は進化した状態のLMSをすぐに導入できる。2~3年の遅れはすぐに縮まるだろう。このため,米国での普及速度よりも,日本での普及速度の方が速くなると思われる」(ホッブス副社長)とした。

(島田 優子=日経コンピュータ)