「ストレージ製品について,『バーチャリゼーション』という言葉が乱用されている。言葉の定義が一定しないため,市場が混乱している」。ストレージ製品向けのバーチャリゼーション(仮想化)ソフトを開発・販売する米データコア・ソフトウェア(http://www.datacore.com/)のジョージ・テクセイラ社長兼CEO(最高経営責任者)は日経コンピュータ記者と会見し,こう指摘した。

 テクセイラCEOによると,「バーチャリゼーションの目的は,ストレージの運用を自動化することにある。当社のバーチャリゼーション・ソフト『SANsymphony』を使えば,アプリケーションを実行中に,ディスクの容量不足に陥った場合,ストレージ・プールにある空き容量から必要なディスク容量を自動的に割り当てることができる」。ここでストレージ・プールとは,異機種のストレージ製品をネットワークで接続した,ストレージの集合体を指すという。

 データコアのバーチャリゼーション技術を使うと,「サーバーに直接接続された60GBのディスク容量を,論理的に2TBに見せることも可能になる」(テクセイラCEO)。これは仮想記憶の技術をストレージに応用した機能。直接接続された60GBのディスクからあふれた分を,ストレージ・プールにスワップすることで,ストレージ容量を論理的に増やす。

 テクセイラCEOは,以上のような機能を持たないにもかかわらず,バーチャリゼーションを名乗るベンダーがいる,と批判する。「ネットワークに接続されたあるストレージを,あるサーバーには認識させるが,あるサーバーには認識させない,と制御するだけで,バーチャリゼーションと呼ぶベンダーもある。さらには,ネットワークに接続されたあるストレージを,あるサーバーから認識できるようにするだけでバーチャリゼーションというベンダーすらある」。

 テクセイラCEOは,「当社と同じ意味でバーチャリゼーションという言葉を使っているのは,米IBM,米ベリタス,米EMCの3社程度」と述べた。