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米カーディフのクラーク社長 「eフォームは電子メールと同様の企業インフラになる。フォームを媒体としてビジネス・プロセスを自動化するソリューションは,計り知れない巨大市場になるだろう」と強気に語るのは,帳票作成/OCRツールの米カーディフ・ソフトウエア(http://www.cardiff.com/)のデニス・クラーク社長兼CEO。紙の帳票(フォーム)をそのイメージのままPDFファイルなどの形で電子化し,入力可能にするシステム「eフォーム」は,全世界で年率50%ペースで成長し,2004年には11億ドル市場になると予測する。

 カーディフはもともとOCR(光学式文字読みとり)ソフトのベンダー。OCR用の帳票を設計する機能と,その帳票用紙に記入されたデータをOCR処理してデータベースなどに入力し,他のシステムへの入力として使えるようにする機能を持つツールを販売していた。その後このOCR用の帳票の設計から,入力可能なフィールドを持つPDFファイルを生成する機能を追加。さらにHTML形式のフォーム,XML標準をベースにしたフォーム(XFORM),動画を扱えるマクロメディア フラッシュ形式のフォームなど,多様なeフォームの作成を可能にしている。

 「eフォームにより,紙での業務処理フローを電子化,自動化できる。欧米各国政府は軒並み2003~2008年にかけてペーパーレス化のeガバメント計画を推進しており,Web上で市民にサービスを提供できるeフォームへの関心は高い」(クラーク社長)。さらに民間企業でも「業務処理の自動化によるスピード・アップへの需要に加え,会計,生産/購買やCRM,人事など各種のシステムと,その利用者をフォームを介して統合する用途も見込める」(同)とその市場に期待する。「EAI(エンタープライズ・アプリケーション・インテグレーション)がアプリケーション間だけの統合なのに対して,eフォームとワークフローは人間系も統合できる」のが特徴だという。

 eフォーム市場の拡大を見込んで,米国では4月にアドビ システムズがeフォーム・ツールのアクセリオ(旧ジェットフォーム)を,ワークフロー/文書管理のファイルネットがコンテンツ管理のeグレイルをそれぞれ買収するなど,ベンダーの動きが活発になっている。

 カーディフも昨年まで米国では,同社製品をアドビ製品にバンドルして販売してもらうなどアドビとの関係が密接だった。「現在はバンドル契約はなくなったが,当社はPDFを標準としてサポートし続ける。アドビはこれでPDFフォームの設計ツールを失った。アクセリオの採用している専用クライアントが必要なタイプのeフォームは,保険会社など単一用途で大量処理する用途にしか向かない」とクラーク社長は強気。「ファイルネットなど高額なミッション・クリティカル用途のeフォームの市場は小さい。eフォーム市場の本命は(カーディフのような)2万5000~5万ドル程度で容易に導入でき,勤怠や福利厚生など小規模な管理業務にも使えるツールだ」(同)。

 カーディフはワークフロー機能を持つeフォーム作成/データ収集ソフト「リキッドオフィス」を昨年6月に米国で発売,このほど日本語版の開発を終え,6月からソニー,大塚商会などにβ版を出荷する。一般向けの販売は今年第4四半期の予定。

 日本での総代理店であるハンモック(http://www.hammock.co.jp/)は,「リキッドオフィス」を初年度に約50本,1億円程度販売する計画だ。

(千田 淳=日経コンピュータ)