ソフトウエア開発会社の東京カコムス(http://www.t-kacoms.co.jp/)は今秋にも,EJB(Enterprise JavaBeans)を使って企業の基幹系システムを開発する体制を確立する。まず7月をメドに,協力関係にあるソフト開発会社と共同で開発に最低限必要なEJBコンポーネント約25種類をそろえる。並行して,開発者のトレーニングも進める。すでに日本ラショナルソフトウェアの開発ツール「Rational Rose」を使ったアプリケーション開発手法の教育を始めている。すでに中堅企業の基幹系システムの開発に適用する準備を進めている。

 東京カコムスの西原良一副社長は「ミドルウエアの改善といった努力の結果,EJBコンポーネントを組み合わせて基幹系システムを開発できるような体制が整う。これからは他のソフト開発会社にも呼びかけ,新しい開発体制の普及に努めたい」と意気込む。前述の基幹系システムの開発は,アーク・ウェイブ(東京都新宿区)など数社のソフト開発会社と共同して進める。

 東京カコムスが開発体制作りに利用しているのは,同社が販売するJavaベースのWebアプリケーション・サーバー「Egretta」。同社はEgrettaに手を加えてEJBアプリケーションのボトルネックになりやすい,データベース・アクセスの処理性能を向上させるなどの改善策を施した。「他のWebアプリケーション・サーバーに比べて数十倍高速に処理できる」と東京カコムス オブジェクト・ソリューション部の樽井俊行部長は説明する。

 西原副社長は,東京カコムスの副社長に就任する前,日本ユニシスで長年にわたりメインフレーム開発に携わっていた。「30万ステップ規模だった顧客の基幹系システムが,稼働開始後20年経つと300万ステップに膨れ上がるという現状を目の当たりにしてきた」と西原副社長は振り返る。「そのようなシステムはアプリケーションの構造が複雑になり,改修や保守が困難になる。こうした事態を回避するためにも,EJBコンポーネントを組み合わせるオブジェクト指向の開発体制を基幹系システムに積極的にとり込んでいく必要がある」と西原副社長は力説する。

西村 崇=日経コンピュータ