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 日立製作所と米シリコングラフィックス(SGI)は6月4日,SAN(ストレージ・エリア・ネットワーク)向けのストレージ管理ソフトの開発で提携すると発表した。両社は共同で,SGIのストレージ管理ソフト「SGI CXFS」の動作OSを広げる。日立はこの提携により,「バーチャリゼーション」の強化を狙う。バーチャリゼーションは,複数のストレージ機器を仮想化することで,異なるOSを搭載したサーバーからあたかも一つのディスクのように使えるようにする技術である。

 CXFSを使うと,異なるOSのサーバーからストレージに格納された同じファイルを読み書きすることができる。このような機能を備えるソフトはほとんどない。現在,CXFSが使えるOSはIRIX,Solaris,Windows NTのみ。今回の提携で,CXFSの動作環境を「Linux,hp-ux,AIXなどのOSにも広げ,今年度中には製品化する」(日立)。どちらの会社が販売するのか,OEM製品になるのか,など具体的な提供方法についてはまだ決まっていない。

 日立はこの半年の間,「バーチャリゼーション」機能の強化を狙い,ストレージ管理の分野で米データコア・ソフトウェアや米IBMなどと相次ぎ提携している。今回のSGIとの提携もその一環と言える。今回の提携で,同じファイルに複数OSのサーバーからアクセスするという,従来足りなかった機能を補完できる。

 バーチャリゼーションの利点は,ストレージ容量の効率化や異機種システムの統合が可能になること。ユーザー企業は,ストレージ・メーカーに依存しないオープンかつ安価なストレージ・システムを構築できる。日立は各社の技術を導入することで,早急にバーチャリゼーションによるストレージ管理を確立したい考えだ。

鈴木 孝知=日経コンピュータ