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 日立製作所が6月末から順次,中小型メインフレームの新製品「AP7000」を出荷する。AP7000は,UNIXサーバーをベースに開発することで,価格性能比を現行機の2倍に高めた。

 下位モデルのAP7000/30Aは,日立が米IBMからOEM供給を受け販売しているUNIXサーバー「EP8000 610」に,メインフレーム用ディスク装置への接続機構などを追加したもの。処理能力は約5MIPS(100万命令/秒)相当。一方,上位モデルのAP7000/60Aは,米IBMと日立が共同開発し両社がそれぞれ販売するUNIXサーバー「EP8000 630」に同様の措置を施したものだ。60Aの処理能力は約10MIPS相当になる。いずれもラック対応なので,メインフレームがラックに収まることになる。

 ユーザーは,既存のアプリケーションを再コンパイルすることなく,AP7000上でそのまま実行できる。メインフレーム用OS「VOSK」の命令を,POWER4用の命令に逐次変換するミドルウエア「HNSVT(Hitachi Next Stage VirTualization feature)」を開発し,AP7000に搭載したからだ。命令変換のためにオーバー・ヘッドがかかるが,POWER4の処理能力で吸収できるという。

 日立は,早ければ2002年末にも,中小型メインフレーム用OS「VOS1」用のHNSVTも出荷する予定だ。

 メインフレームのプロセサを,オープン系サーバーで利用されるプロセサに変更したのは,日立が2社目。すでにNECが,プロセサにPentium III Xeonを採用した中小型メインフレーム「i-PX7300」を2000年7月に製品化している。NECはこのとき,日立とは異なり,OSである「ACOS-2 MP」をPentium III Xeonに移植する方法を取った。

森 永輔=日経コンピュータ