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 ISP(インターネット・サービス・プロバイダ)最大手,ニフティ(http://www.nifty.com/)の新社長に6月26日に就任した古河建純社長が,「富士通グループの一員として,従来とは異なる富士通との協業を模索していく」と新戦略を明らかにした。

 「たとえば,富士通のユーザー企業が提供するWebサービスを組み合わせて,個人向けサービスを開発する。このサービスのポータルの役割をニフティが担うことができるだろう。こうした事業が,今後大きく成長すると見ている。富士通が強みを持つ企業向け事業と,ニフティが強みを持つ個人向け事業は,これまであまり接点がなかったが,これからはお互いの強みを生かしあっていく」(古河社長)。

 古河氏が社長に就任する直前の5月末,ニフティの買収を計画していたソニーが,買収しないことを決定した。このためニフティは,富士通グループの一員としての役割を,改めて見直すきっかけを得た。古河社長の発言は,その見直しの結果を語ったものである。

 古河社長の構想は,以下のようなものだ。ホテルの空室予約システムや鉄道会社の空席予約システム,レンタカー会社の空車予約システムをWebサービスとして再構築し,これらを連携させて「旅行手配サービス」という仮想的なサービスを作る。ここまでを,企業向け事業を得意とする富士通が担当する。一方,旅行手配サービスにアクセスするためのポータル機能や,このサービスの販売促進活動は,個人向け事業を得意とするニフティが担う,というものだ。

 富士通は,ユーザー企業が持つ予約システムなどの機能をWebサービス化し,ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)サービスとして提供する事業の準備を進めており,すでにユーザー企業から機能の募集も始めた。古河社長の構想は,それほど長い時間をかけることなく,実現する見込みだ。

(森 永輔=日経コンピュータ)