「データ・ウエアハウスは自社の戦略に応じて使い分けるべき」と提唱するのは,米NCR Teradataディビジョンのスティーブン・ブロブストCTO(最高技術責任者)。「例えば米流通大手のウォルマートは,複数の種類のデータ・ウエアハウスを使い分けている。SCM(サプライ・チェーン・マネジメント)システムでは,リアルタイムにデータの変化を反映するデータ・ウエアハウスを構築している。一方,カテゴリ別に商品管理するマーチャンダイジング・システムではバッチでデータを処理する。同一企業内でも目的に応じて,データ・ウエアハウスを使い分けるべきだ」(ブロブストCTO)。

 さらにブロブストCTOは,「データ・ウエアハウスの構築に際しては,ビジネス・プロセスとの整合性を図ることも必要だ。そのためには,企業の組織構造も変えなければならない」と加える。NCRはビジネス・スクールの米ケロッグ・スクールと提携して,データ・ウエアハウス構築のための方法論“シンクロナイゼーション・インデックス”を開発。「この方法論を利用すれば,データ・ウエアハウスに合うように組織を変革することができる」(ブロブストCTO)という。

 ブロブストCTOは,「日本では,規制が緩和された金融業界でデータ・ウエアハウスの構築がさかんになるだろう」と期待する。「データ・ウエアハウスは競争の激しい業界で差異化の戦略をとるために必要になる。日本の金融業界はこれから,どれだけ個々の顧客に迫れるかが勝負。データ・ウエアハウスの活用が進むだろう」(ブロブストCTO)。

(島田 優子=日経コンピュータ)