ITX,神戸製鋼所,技術系商社の橋本産業(http://www.hashitatsu.co.jp/)の3社が,ポンプ・バルブなど製造設備用資材・機材の電子商取引サイト「tradefield」を開設,その運営会社ネットフィールドを合弁で設立した。

 tradefieldの狙いは,複数のバイヤー企業が既存の取引先を公開しあって,サプライヤーを拡大することだ。バイヤーとして参加する神戸製鋼所,花王,日立電線,日立プラントなどが,取引相手を公開する。バイヤーとサプライヤーは互いに新規の取引先を開拓でき,資材調達コストの削減が可能となる。今年の2月~4月でのテストでは大手企業20社がバイヤーとして参加し,10%~20%の調達コスト削減が実現できたという。

 さらには,取引先が大幅に増えることで,既存のn:n型取引のマーケットプレイスではなしえなかった「特注品」を扱う1:n型の取引が,tradefield上で可能となる。

 神戸製鋼所の青木克規 常務執行役員は「当社の2000社もの取引相手を公開するのは,社内でも正直言ってためらいがあった。しかし今は取引先を囲い込む時代ではないと考え,トップダウンでこの話を進めた。神戸製鋼が腹をくくったということだ」と語る。神戸製鋼所ではこのサイトを利用することで,資材調達において年間約65億円のコストダウンを見込んでいる。

 tradefieldのもう一つの特徴は,見積り依頼書や見積り回答書を標準化したこと。これにより見積りから発注に至るまでのプロセスが簡素化され,購買業務の効率化が図れるという。

 電子商取引サイトである以上,いかに多くの企業に参加してもらうかがカギになる。ネットフィールドの渡辺宗人 代表取締役は「関西経済連合会や金属加工業のコミュニティ・サイトであるNCネットワークなどと連携して,各種工業会など広く参加を呼びかけるつもりだ。2006年にはバイヤー150社,サプライヤー1万社の参加を目指している」と語る。

 tradefieldの使用料金はバイヤーが年額60万円~600万円。サプライヤーが年額1万2000円~12万円。11月から本格的に稼働する。ネットフィールドは2003年度で売り上げ1億3000万円,2006年度は売り上げ10億円,単年度黒字を見込んでいるという。

(松浦 龍夫=日経コンピュータ)