マイクロソフトの「ITキャラバン」トレーラ車 マイクロソフトは10月15日から、中堅・中小企業市場の開拓を狙った「ITキャラバン」を開始する。セミナー・スペースや体験スペースを備えたトレーラ車を新たに導入、全国150の地方都市を“行脚”する。経営改革の必要性やITの有効性を訴えるとともに、マイクロソフトやパートナ企業の製品の販売機会拡大を図る。

 トレーラ車を利用するのは、比較的規模の小さな地方都市でも、セミナーを開催するため。「これまではセミナーを県庁所在地や政令指定都市で開催してきた。パートナ企業から強い要望があったので、今後は規模の小さな地方都市にも出向く。このためデモ設備などの整った移動環境が必要と判断した」(眞柄泰利取締役)。トレーラ車の中には合計20人が参加できビデオの視聴もできるセミナー・スペースと、10台のパソコンを備えた体験スペースを備える。購入費は約4500万円。

 マイクロソフトが市場開拓に“車両”を利用するのは、実は2度目のこと。1995年に、ワープロ市場における認知度を高めるために「WORDバス」を仕立てたことがある。これが好評だったことが、トレーラ車を利用するアイデアに結びついた。

 ITキャラバンは、10月15日の札幌を皮切りに、1都道府県あたり3都市程度を選んで訪問しセミナーを開催していく。期間は1年。商工会議所などと組んで中堅・中小企業を招待し、ITを使った業務改革の成功事例などを紹介する。並行して、市町村を主とする地方自治体を見込み客としたセミナーも開催する考えだ。

 米マイクロソフトのビル・ゲイツ会長は昨年10月にe-Japan構想の支援を表明した。これを受ける形でマイクロソフト日本法人は、2001年10月に「全国IT推進計画」を発表。その一環として、中堅・中小企業向けのセミナー「IT実践塾」などを実施している。2001年度は480回に上るセミナーを開催した。ITキャラバンはこの取り組みをさらに広げるもの。大三川彰彦執行役員ゼネラルビジネス統括本部長は、「日本の中堅・中小企業市場はいまだ開拓されていない巨大市場。米国本社から開拓に力をいれるように指示が出ている」という。

(森 永輔=日経コンピュータ)