Windowsシステム向け運用管理ツール最大手、米NetIQのチャールズ M. ボーゼンバーグ社長兼CEOは日経コンピュータの取材に対して、「2~3年後にはグローバルで10億ドル企業になることを目指している。全世界の売り上げの8%から10%を日本で得ることが目標だ。UNIX環境への対応とブランド力のあるパートナー企業と組むことで実現する」と語った。

 米ガートナ・データクエストが2002年8月に発表した「Windowsサーバ・プラットフォーム向けのシステム管理市場占有率」によると、NetIQは米国で約25%のトップシェア。主力製品のWindows向け運用管理ツール「AppManager」は、全世界で約2400の企業が導入している。今期(2002年7月~2003年6月)は3億ドルの売り上げと4500万ドルの利益を見込んでいる。

 日本でも新生銀行や清水建設などでの大規模導入事例が生まれつつあり、Windows向け運用管理ツールでは「すでにトップシェア」(日本法人の市原裕行社長)だという。しかし年間の売り上げ規模は約十億円(本誌推定)と、まだまだ小さい。

 そこでUNIX環境に対応した新製品を投入し、パートナー戦略を見直すことで、日本市場での売り上げを一気に伸ばす考えだ。すでに今年8月に投入した「AppManager4.3J」では、Solarisの監視モジュールを加え、初めてUNIXの領域に踏み込んだ。11月には、IBM AIX、hp-ux、RedHat Linuxの監視モジュールも追加投入する。

 「当社の既存顧客2400社のうち、3分の2以上がUNIXユーザーでもあることを考えると、同じコンソールからWindowsもUNIXも監視したいというニーズは大きい。こうしたニーズを取り込むことで売り上げを伸ばす」(ボーゼンバーグCEO)。

 パートナー戦略は今年夏に見直した。「直販の比率を抑え、パートナー企業を経由する間接販売中心の戦略にシフトした。日本ではパートナーの力がものを言う」(市原社長)。9月には新たにオージス総研と提携し、パートナー数は従来の大塚商会、コンパック、CSK、日本ユニシスなど合計9社になった。10月8日にはパートナーに加え各社の二次代理店も含む40社70人を集めて、初めての「パートナーズ・ミーティング」を開催、CEO自らが来日して拡販を呼びかけた。

 同社はこの場で、各パートナー企業のNetIQ関連の売り上げに応じて、各社のプロモーション費用を一部負担する制度を発表した。「パートナーの売り上げの5~9%に相当する額を当社が“プロモーション・ファンド”として用意し、パートナーに有効活用してもらう」(市原社長)。

井上 理=日経コンピュータ