サン・マイクロシステムズ日本法人は、9月19日に発表した自律コンピューティングの新構想「N1」の補足説明をするため11月1日に記者会見を開催。「IBMはサンと違い、システム・インテグレータと競合関係にある。また、マイクロソフトよりもサンのほうが技術力が高い」など、N1が他社の構想よりも優位にあることを強調した。

 「N1関連製品を普及させるためには、システム・インテグレータとの協力が欠かせないはず。インテグレータの協力を仰ぐための方策はあるのか?」。記者からのこうした質問に対して、サン日本法人の製品・サービス事業を統括するジェームズ・ホワイトモア取締役は、「確かにシステム・インテグレータの果たす役割は重要だ。サンは、競合他社よりも、インテグレータと良い関係を築けると考えている。米IBMや米ヒューレット・パッカード(HP)は、自らがシステム・インテグレーション事業を展開しており、インテグレータとは競合関係にある。サンはインテグレータとはまったく競合しないので、広く支援を得ることができる」と回答。ビジネス・モデルにおいて、IBMやHPよりも優位にあると説明した。

 N1と同様の自律コンピューティング機能を使い、データセンター事業を拡大する意向のIBMについては、「IBMのコア事業は何なのか。ハード・メーカーなのか、サービス・プロバイダなのか。すでに混乱しているが、今後さらに混乱を増すことになる」(ホワイトモア取締役)と切って捨てた。

 「マイクロソフトがその気になれば、その資金力を使い、自律コンピューティングの世界でサン以上の存在になるのではないか?」。こうした質問に対しては、「N1のようなアーキテクチャを作るためには、技術力の蓄積が必要だ。当社はこれまでに、JavaやJiniなどの技術を開発してきた実績がある。マイクロソフトの資金力を持ってしても簡単には追いつけない。彼らがN1と同様の構想を打ち出したとしても、実際に製品化するのは困難だろう。もし資金の勝負だとしたら、IBMもサンも、とっくになくなっているはずだ」(サン日本法人の山本恭典エンタープライズシステム製品事業本部本部長)。

 IBM、富士通に続いて、サンやNECも自律コンピューティング構想を発表した。しばらくは、自律コンピューティング構想を巡る舌戦が繰り広げられそうだ。

森 永輔=日経コンピュータ