「たとえ薄皮しか残っていなくても、業務の効率化を推し進めなければならない」。新日本石油の竹本明彦販売部物流効率化グループマネージャーは、こう決意を語る。現在、石油業各社は収益力を維持するため、いっそうの業務効率化を迫られている。「原油価格が上昇したにもかかわらず、販売価格は変わらない」(竹本マネージャー)というのが理由だ。

 新日本石油は今年10月、約8億円を投じて「新ローリー運行管理システム」を稼働させた。タンクローリー1台当たりの運搬回数を1日3回から4回に増やすことで、物流コストを低減することが狙いだ。

 新日本石油は約1800台のタンクローリーにGPS(全地球測位システム)端末を搭載し、受注配送センターから全車両の現在位置をリアルタイムで把握できるようにした。急な注文があった場合、受注配送センターの担当者はタンクローリーの現在位置を見ながら、運搬先のガソリン・スタンドの最寄りにある車両を効率よく配車する。運搬先の担当者から問い合わせがあっても、「現在○○付近を走行中なので、あと1時間ほどで到着します」といった具合に正確に応対できる。

 タンクローリには、ガソリンや軽油の運搬スケジュールを表示したり、荷下ろし先や量といった作業内容の詳細を入力する端末も搭載した。端末に入力した全情報は、車載端末に装着したメモリー・カードに格納される。ドライバは1日のスケジュールを終えて車庫に戻った後、端末からメモリーカードを取り出し、事務所に設置してあるパソコンに差し込む。これだけで運行日報を自動的に作成されるので、業務の負荷が軽減する。

栗原 雅=日経コンピュータ