「米国のネットバブルの崩壊とともにi2もえらいことになったが、人員削減することで2002年の第4四半期(10~12月)はいい成績を残すことができた」。米i2テクノロジーズの中根滋COO(最高執行責任者)は2月4日、報道関係者との懇親会でこう語り、2002年4月の米国本社COO就任以来続けてきたリストラの完了を宣言した。

 同社は売り上げの急成長に合わせて事業拡大戦略を推し進めてきたが、2001年度から業績が急速に悪化。2000年度の売上高は11億2600万ドルだったが、2001年度は9億8600万ドルに減少。直近の2002年度第3四半期も、売上高が1億1500万ドルで、前年同期の2億100万ドルから大幅減となっており、事業の立て直しが急務となっていた。

 「まるでCRO(チーフ・リストラクチャリング・オフィサー)という感じだった」と中根COO自身が自嘲気味に語るように、中根COO就任後のi2のリストラは大規模なものとなった。6500人いた社員を2900人まで削減。併せてソフトウエア開発体制にメスを入れ、全社のソフトウエア技術者1500人のうち1000人を、インド・バンガロールに集中させた。

 こうしたリストラが奏功し2002年度第4四半期の売上高は1億2000万ドル。前年同期の1億9400万ドルには及ばないものの「投資家予測の1億1000万ドルを上回った」(中根COO)。営業費用も投資家予測の1億2600万ドルに対し、1億500万ドルにとどめた。リストラ費用の特別損失が2300万ドルあるため最終損益は赤字だが、営業損益ベースで黒字に回復したとしている。

 今後の戦略について中根COOは、既存顧客に対するサポート体制の強化を筆頭に挙げた。「従来は6500人いた社員のうち8割が新規開拓のために動いていた。リストラ後はサポート部門へ重点的に社員を配置している。その結果、既存顧客に対しては、リストラ前よりかえって手厚いサポートを提供できるようになっている」(中根COO)。

 このほか中根COOは、経営資源を主力のSCM(サプライチェーン管理)関連ソフトに集中させること、従来あまり注意してこなかった短期的な損益計算を今後は重要視すること、などを経営方針として掲げている。

 なお中根COOによると、2000年度と2001年度の同社決算に誤りがある可能性が指摘されており、現在監査法人が再監査している。このため2002年度の決算も変わる可能性があるとしている。

金子 寛人=日経コンピュータ