「金を払っているのに、なんでこんな面倒くさい設定をしないといけないんだ。ユーザー企業のそんな不満を解消できるネットワーク接続サービスにしたかった」。こう語るのはインターネットイニシアティブ(IIJ)の鈴木幸一社長である。

 IIJは2月19日、ネットワーク機器の設定・変更をほぼ自動化し、ユーザー企業の負担を軽減できるネットワーク・サービス「IIJ SMF」を6月から開始すると発表した。SMFを利用すると、企業の各拠点から拠点間ネットワークやインターネットに接続する際に、ルーターの設定作業がほとんど不要になる。各拠点の担当者は、ルーターに電源コードとネットワーク・ケーブルを差し込むだけでよい。

 ルーターの設定も含めた、ネットワークの一元的な運用・管理サービスは、すでにさまざまな企業が提供している。だがほとんどの場合、初期設定や故障時の対応は、拠点ごとに作業を行う必要がある。

 これに対してIIJは、ケーブルをつなぐと自動的に接続を開始するソフトをルーターに搭載して提供。出荷時には、まずIIJのセンターに接続するように設定しておく。IIJのセンターに接続した時点で、ユーザーごとの接続先やセキュリティなどの設定が完了する。

 拠点にあるルーターが故障した場合の対応も、導入時と同じ作業で済む。電源コードとネットワーク・ケーブルをルーターの予備機に差し替えるだけで、再び使えるようになるからだ。これによりユーザー企業は、「保守要員を拠点に派遣して設定をやり直すコストや手間が不要になる」(鈴木社長)。

 料金は未定だが、サーバーの利用料金や拠点ごとのライセンス費用などが必要。SMFで使うルーター「SEIL(ザイル)」は現在月額5000円程度でレンタルしており、IIJ以外のプロバイダや通信事業者のネットワークでも使える。ただしアクセス回線は、現時点ではNTT東西のBフレッツとフレッツ・ADSLに限られる。

鈴木 孝知=日経コンピュータ