「ユーザー・インタフェースはEIP(企業情報ポータル)製品で統合できた。ビジネス・プロセスの統合製品も提供している。しかし、『社内に散在するデータベースのデータをいかに統合するか』という課題が、まだ残っている。新製品でこの問題の解決を狙う」。日本IBM ソフトウエア事業部の安田誠データマネジメント・ソリューション事業部長は、同社が今年4月から6月の間に発表する予定の新製品「DB2 Information Integrator」について、こう語った。

 DB2 Information Integratorは、複数のデータベースなどを“仮想的に”一元化するミドルウエア。同製品を使えば、DB2、Oracle、SQL ServerといったRDB(リレーショナル・データベース)やExcelなどに格納したデータを、データの格納場所やデータベース・ソフトの違いを意識せずに利用できる。

 このように社内のさまざまな場所にデータを分散して格納しておき、必要なときに呼び出して使うことを、日本IBMは「フェデレーション(連邦、連合)機能」と呼ぶ。Information Integratorのフェデレーション機能を使うことで、複数のデータベースを統合するために新たなデータベースを構築したり、複数のデータベースを参照するアプリケーションを開発する手間が省ける。

 Information Integratorは、RDBデータの読み込みと書き込みができる。同製品自身がデータベースの機能を持っており、読み込んだデータはDB2の形式で表示する。Excelの場合はデータの読み込みだけが可能で、同じくDB2のテーブル形式に変換して表示する。

 この機能を利用すれば社員のパソコン上にあるデータであっても、全社のデータ・ウエアハウスなどに利用することができる。「Information Integrator for Content」というファミリ製品を使うと、さらにXML文書やフラット・ファイルのデータを呼び出すことも可能になる(どちらも読み込みだけが可能)。

 Information Integratorでデータを呼び出すために、(1)SQL、(2)XMLデータの問い合わせに使うXQuery、(3)Webサービスを呼び出すためのSOAP(シンプル・オブジェクト・アクセス・プロトコル)という三つの標準技術を使う。将来的には、インターネット上に公開されたWebサービスをInformation Integratorで呼び出せるようにする予定。

 Information Integratorはフェデレーション機能のほか、複数のデータ元からデータを検索する機能、データを一時的にメモリーに格納して参照/検索速度を上げるキャッシュ機能、異種データベース間で複製を作るレプリケーション機能、データ形式の変換機能を持つ。価格、出荷時期などは発表時に公開する。

矢口 竜太郎=日経コンピュータ