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日本ユニシスの藤田常務 「企業にプロジェクトマネジメント手法や開発方法論といった標準プロセスを導入するときには、トップをはじめとする経営層の強引さと熱意が欠かせない」。こう語るのは、日本ユニシスの藤田康範CSO(チーフ・システム・サービス・オフィサー)常務取締役(写真)である。

 日本ユニシスの金融部門は先月、CMMI(能力成熟度モデル統合)のレベル3を達成した。「CMMIの導入にあたって、特に新しい取り組みが必要だったわけではない」と藤田常務は話す。同社の標準プロセスとなっているプロジェクトマネジメント方法論「TEAMmethod(チームメソッド)」をCMMI導入の基盤としたからである。

 藤田常務は1998年に、TEAMmethodをシステム開発部門に浸透させるために自ら陣頭指揮をとった。日本ユニシスは1995年にTEAMmethodを米ユニシスから導入したが、その時には現場にはほとんど広がらなかった。

 その際、藤田常務は標準プロセスの推進担当や品質管理担当だけに任せずに、自らプロジェクト・マネジャや開発担当者とコミュニケーションをとり、叱咤激励しながらTEAMmethodの推進に努めた。ある担当者は、「現場が標準プロセスを受け入れてくれたのは、上がかなり強引に推し進めてくれたからこそ。自分たちだけでは難しかった」と明かす。

 藤田常務はいまだに、大規模プロジェクトのレビュー会議には欠かさず出席する。部門ごとに設置された品質向上委員会にも必ず顔を出すという。「現場のプロジェクト・マネジャたちと話す機会を得る」ためだ。

 「標準プロセスを違反していないかチェックする“警察官”になってはならない。なぜ違反したのかを突き止め、どうすれば改善できるのかという対策を考えられる“弁護士”に徹するのがコツ」と、藤田常務はいう。そのためには、「トップや標準プロセスの推進担当者には、プロジェクトの経験と技量が必要」。実は藤田常務自身、トヨタや大手金融機関などのシステム開発を担当してきた元プロジェクト・マネジャである。

鈴木 孝知=日経コンピュータ