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 全国モーターボート競走会連合会(競艇)は、インターネットで競艇の投票をする「インターネット投票サービス」の資金移動にXML(エクステンシブル・マークアップ・ランゲージ)を使った新システムを開発、3月20日に本格運用を開始した。受発注処理にXMLデータを利用する企業は多いが、資金移動にXMLデータを使う例はまだ珍しい。

 インターネット投票サービスは、事前登録した会員がパソコンや携帯電話を操作して、全国24競艇場で開催されるレースの「勝舟投票券(舟券)」を購入するもの。従来のシステムでは会員登録の手続きに数カ月かかったほか、インターネット投票サービスの専用口座に、舟券購入の前日までに入金しておく必要があった。

 新システムでは、会員登録の時間を短縮し、さらにインターネット投票サービスの専用口座とジャパンネット銀行の個人口座間での資金移動を、24時間365日いつでも行えるようにした。ジャパンネット銀行に口座を持っていれば、5~10分程度でインターネット投票サービスの会員登録をし、すぐに舟券を購入できる。「利便性をどんどん向上させて、競艇ファンのすそ野を広げたい」(競艇情報化センターの橋爪徳臣常務理事)という狙いの新システムだ。

 XMLでデータをやりとりするのは、ジャパンネット銀行と、インターネット投票サービス専用口座の間での資金移動の部分である。会員は、資金をジャパンネット銀行から専用口座に移して舟券を購入し、的中して得た「配当金」を、専用口座からジャパンネット銀行に移動して引き出す。XMLを採用したのは「XMLはインターネットで送受信するデータの標準形式であり、XMLを採用すればほかの銀行とも容易にデータ交換ができるようになる」(競艇情報化センター、ネットワーク推進部企画課兼推進課の加藤正樹氏)からだ。現在資金移動ができるのはジャパンネット銀行だけだが、大手銀行から「当行の口座も接続できるようにしてほしい」という依頼が寄せられているという。

 今回のシステム強化はNECが担当した。XMLを扱うソフトとしてはインフォテリアのBtoBシステム構築ソフト「ASTERIA R2」を採用。この製品を選んだのは「ジャパンネット銀行がASTERIAを導入していたから」(NECソリューションズ交通・サービス業システム開発事業部の若田俊英シニアマネージャー)である。「両方で同じ製品を使えば、システム構築作業が長引くリスクが少ない」(同)と判断した。

(栗原 雅=日経コンピュータ)