3月31日、住友化学工業と三井化学は、2003年10月に予定していた経営統合を見送ることを発表した。住友化学の米倉弘昌社長と三井化学の中西宏幸社長は、ともに「統合比率で両社が合意できなかったことが、経営統合を見送ることになった理由だ」としている。

 住友化学と三井化学は、経営統合が決まる前には、それぞれが個別にERPパッケージのSAPのR/3を利用して基幹系システムの再構築を進めていた。経営統合が決まったことで、両社は従来の開発方針を一転してシステム統合に踏み切る準備を進めていた。だが今回、経営統合が白紙になったことで、システム統合も白紙となった。

 日経コンピュータの取材によれば、経営統合が実現した場合には、住友化学が、2003年4月にR/3を利用した新たな基幹系システムへほぼ全面的に移行。それから半年後の2003年10月をメドに、三井化学が住友化学が導入したシステムに移行するはずだった。住友化学との経営統合が見送られた以上、このシナリオは成立しなくなる。

 この点について、三井化学の中西社長は「両社が別々に利用しているシステムを捨て、経営統合した会社で利用するシステムを新たに開発し、これに移行して統合を実現する予定だった。この方法を取ることはできなくなったが、両社の業務には共通した部分も多い。たとえ個別でシステムを導入することになっても、これまで準備してきたことの多くは利用できる。当社のシステム化が遅れることはない。R/3の利用は続ける」と語る。

(中村 建助=日経コンピュータ)