アクセンチュア日本法人は4月10日、世界22カ国における電子政府の進捗状況に関する調査結果を公表した。日本は前年調査から順位を2つ上げたものの、15位にとどまった。

 アクセンチュアの調査は、インターネットで住民や法人が利用できる行政サービスの充実度合いや利用のしやすさ、行政業務をどの程度効率化できているかなどを重視して順位付けしたもの。処理件数やアクセス数などの実質的な利用度は、順位付けに反映していない。

 調査は今年1月7日から1月22日まで、22カ国で政府のWebページから行政サービスを実際に利用することで実施した。その結果、1位がカナダ、2位がシンガポール、3位がアメリカとなり、トップ3は前年調査と同じだった。調査結果は、米アクセンチュアのWebサイトからダウンロードできる。

 なかでも3年連続1位のカナダは群を抜いている。カナダは22カ国で唯一、アクセンチュアが5段階に分類した電子政府の進捗度合いのなかで最も進んでいる「行政組織の横断的なサービス変革の取り組みが有効に機能している」段階に位置づけられた。住民や法人など利用者の要求をどれだけ達成したかといった、利用者の使い勝手を基準にした指標を設けていることなどが評価された。

 日本の順位は15位と低かったものの、国土交通省の電子入札制度やハローワークのインターネットによる求人サービスが評価された。上記の5段階の分類では、3番目の「インターネットで一定の行政サービスを提供しているが、利用者の使い勝手の向上や行政組織が一体となった推進体制は今後本格化する」にあたる。

 アクセンチュアの中島康雄パートナーは、「日本では今年度に電子申請制度が充実してくる。電子政府のポータル・サイトについても施策が出てきそうだ。これらの取り組みにより、来年には日本の順位はより上位になるだろう」とみる。一方で、「日本の電子政府は業務プロセスの改善が遅れている。単に現在の制度を電子化したと見受けられるものが多い」と問題点を指摘する。

鈴木 淳史=日経コンピュータ