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 電力系通信事業者のパワードコムは5月20日、2002年度(2002年4月~2003年3月期)の決算を発表した。ただし、今回発表したのは、パワードコムと4月1日に合併した東京通信ネットワーク(TTNet)の決算。この2002年度決算が、旧TTNet“最後”の決算発表となった。

 旧TTNet単体でみると営業収益1464億円(18.5%減)、経常利益38億円(3.6%増)と黒字。旧パワードコムと旧TTNetを合わせた営業収益は1819億円、経常損失は101億円である。旧パワードコムの決算値に関しては詳細な内容を発表しなかった。“新生”パワードコムは2003年度の目標に、営業収益1900億円と、単年度黒字化を挙げる。

 パワードコムは増収策として、(1)IP電話やコンテンツ配信ネットワーク、ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)といったサービス事業の強化、(2)FTTH(ファイバ・ツー・ザ・ホーム)事業を個人ユーザーだけでなく中小規模事業所へ拡げていくこと、を挙げる。特にIP電話事業については、全国の電力系通信事業者で相互接続を進めており、今夏には相互接続したサービスを開始するという。

 パワードコムの白石智社長は、「固定電話事業者のパワードコムがIP電話事業に参入するのは、自社の利益を減らすことにつながりかねない。しかし、そのリスクがあろうとも競争に乗り遅れるわけにはいかない状況になった」という。白石社長は、「現在のIP電話市場は料金競争になっており利益の確保は厳しい。しかし、時間がたてばユーザーは品質を求めるようになる。その時にこそ、パワードコムの技術の優位性が出る。そのチャンスを待つ」と決意を語った。

(鈴木 孝知=日経コンピュータ)

 【訂正】 本記事の公開時、「2003年度(2003年4月~2004年3月期)の決算」「2004年度の目標」となっていましたが、「2002年度(2002年4月~2003年3月期)の決算」「2003年度の目標」の誤りでした。お詫びして訂正します。(2003.5.21)