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 米ピープルソフトは6月6日(米国現地時間)、米オラクルが同日発表したピープルソフト買収計画(本誌Webニュースで既報)に真っ向から反論する声明を発表した。

 ピープルソフトのクレイグ・コンウェイCEO(最高経営責任者)はこの声明のなかで、オラクルによるピープルソフト株の公開買い付けの提案について、「極悪非道(atrociously bad)な振る舞いの歴史を持つ会社による、極悪非道な振る舞い」と猛反発した。「ピープルソフトが今週初め(6月2日)に発表したJDエドワーズの買収計画を阻止する試みなのは明らかだ」と続けた。

 さらにコンウエイCEOは、「ピープルソフトは、ここ数年でオラクルのシェアを奪ってきた。そのうえ、中堅エンタープライズ・アプリケーション市場のリーダーであるJDエドワーズの買収計画を発表した。JDエドワーズの買収が我々の競争力をより高めることを、今日のオラクルの発表が証明してくれた」と皮肉を浴びせている。

ピープルがJDエドワーズを買収すると、オラクルのピープル買収は困難?

 一方、オラクルのラリー・エリソンCEOは、6月6日(同)行われたテレカンファレンスで、ピープルソフト側とは違う見解を述べた。エリソンCEOは、この会見で「1年前にピープルソフトのコンウエイCEOからアプリケーション・ビジネス部門統合の申し入れがあった」という意外なエピソードを明かした。その時は申し出を断ったものの、その後も何度もオラクル内で統合について協議を重ねていたという。

 エリソンCEOは、「ピープルソフトの株主に、経営陣が出した提案(JDエドワーズとの合併)以外の選択肢を提供するのは今しかなかった」とコメントした。ピープルソフトがJDエドワーズと合併すると、金銭面やソフト統合のしやすさの点で、オラクルのピープルソフト買収が困難になるという判断が働いたとみられる。ピープルソフトがJDエドワーズとの合併計画を発表してからわずか4日後の発表ということからも、十分その可能性はあるだろう。

 オラクルは同社の株主に対し、「機能の拡充や合理化による競争力の増加が合併の効果として見込める」と説明している。また、ピープルソフトの株主に対しては、ピープルソフトのポジショニングや将来の見通しから、「1株あたり16米ドルという買い付け額は妥当」との考えを示した。

 オラクルは、オラクル、ピープルソフト両製品のユーザーの扱いにも触れている。両製品のユーザーとも、ピープルソフト製品の機能をオラクルの「Oracle eBusiness Suite」に追加した製品を利用できるようになると主張。また、2003年12月でサポート期限が切れるPeopleSoft7のサポート期限を延長するとしている。

 オラクルによるピープルソフト株の公開買い付けは、6月9日から7月4日までの20営業日の間実施される予定だ。ピープルソフト側は、「(オラクルの公開買い付けに応じるべきかに関する)信頼できる判断材料を近日中にも株主に提供する」とし、「しばらくは何の行動も起こさないでほしい」と株主に呼びかけている。

松浦 龍夫=日経コンピュータ