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米ガートナーでストレージ・マネジメント・ソフトウェア チーフアナリストを務めるキャロリン・ディツェンツォ氏  「同じデータでも、時間の経過によって重要度は変わる。ほとんど利用しなくなったデータのために何百万ドルする高価なストレージを使っているユーザーがいる」。米ガートナーでストレージ・マネジメント・ソフトウェア チーフアナリストを務めるキャロリン・ディツェンツォ氏(写真)はこう指摘する。

 ディツェンツォ氏は、ストレージ管理について「インフォメーション・ライフサイクル・マネジメント」という方法を推奨している。これは、保存してからの時間やユーザーの利用頻度に応じて、同じデータでも保存するストレージ機器を動的に変えていく管理方法だ。

 作成したばかりで利用頻度が高いデータは、処理能力の高いディスク・アレイ・システムに保存し、時間がたって利用頻度が下がったデータはより安価なストレージへ移していく。最終的に、ほとんど利用しなくなったデータは、テープ装置に保存するといった具合だ。

 ディツェンツォ氏は「この方法には三つのメリットがある」という。一つは、「高性能ストレージで無駄な処理をしなくて済むようになるので、ストレージのパフォーマンスが向上する」。二つ目は、「高価なストレージで保存していたデータを安価なストレージに移せるのでコストが削減できる」こと。最後に、「データを整理することで、バックアップすべきデータの優先順位が分かるようになるので、バックアップ作業を効率化できる」ことを挙げる。

 ディツェンツォ氏は「欧米ではまず、電子メールのデータ管理でこの考え方に注目が集まった。欧米の企業は、法律によって電子メールなどのデータを数年間保存しなければならない。膨大なデータを効率的に管理する必要が出てきた」と語る。

 2、3年前までは、この考え方を実現できるハードもソフトもほとんどなかった。もし人間が利用頻度を調べて、別のストレージにデータを移す作業をすると、管理に莫大な手間やコストがかかってしまう。

 だが状況は変わった。ディツェンツォ氏は、「現在では、ユーザーのポリシーに基づいて利用頻度などを監視し、自動的にストレージ間でデータを移動させるフトが登場している。ハード面では、ATAディスクを使った安価なストレージがそろってきた。このストレージは、1Mバイトあたり0.5セントから1セント程度で利用できる」と語る。

(鈴木 孝知=日経コンピュータ)