「当社の顧客は教育費を削減するためにeラーニングを導入しているわけではない。生産性を上げるための戦略システムとして導入している」。eラーニング・ソフト「Aspen」を開発する米クリック・トゥー・ラーンのケビン・オークス最高経営責任者(CEO)はこう言い切る。

 Aspenの特徴は、WordやExcel形式の社内文書の管理ツールや、掲示板、チャット・ソフトなどのコミュニケーション・ツールを備えていること。一方的な社員教育だけでなく、社内の情報共有のために使うことができる。教育コンテンツを作成・配信したり、受講者がスケジュールを立てて学習の進捗を管理する、という通常のeラーニング・ソフトの機能も持つ。

 「不動産大手の米センチュリー21の事例では、当社のeラーニングを使った営業担当者と使っていない営業担当者で、一人当たりの売り上げが年間33%も変わった」とオークスCEOは胸を張る。センチュリー21は営業担当者を地区ごとにランダムに抽出し、同程度の売上実績を持つ2チームで同ソフトの効果を検証したのだという。

 国内では日本法人のクリック・トゥー・ラーンが2002年10月から代理店を通じてAspenの販売を始めた。価格は個別見積もりだが、最小構成で1ユーザー当たり5000円前後。文書管理のモジュールや学習者のスキル分析用モジュールなどを含めると、1ユーザー1万円弱になる。

(矢口 竜太郎=日経コンピュータ)