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 「情報システム部門がシステム利用部門に提供する“ITサービス”のコストが、品質に見合っているかを確かめることは、今のところ難しい。他社と比較するためのデータを持ち合わせていないからだ」。コンサルティング会社、スクウェイブの黒須豊代表取締役(写真)はこう指摘する。黒須氏は、ガートナー ジャパンの調査部門からスピンアウトして、今年2月、スクウェイブを設立した。

 ここでいうITサービスとは、情報システム部門(もしくは、システム子会社)がシステム利用部門に対して提供する、システム運用やヘルプデスクなどのシステム関連サービス全体のことだ。「ユーザー企業の担当者が、現在のシステム運用費用がサービス・レベルに見合ったものかどうかをすぐに把握できるような“ITサービス市場”を作りたい」と、黒須氏は意気込みを語る。

 黒須氏が現在企画しているのは、システムの運用/保守業務のコストが妥当かどうかを比較調査するベンチマーク・プログラム「サービスレベルレイティングプログラム」である。まず、今年10月末まで参加企業を募る。プログラムに参加するための料金は、60万円から。「情報システム部内で決裁できる程度にすることで、手軽に参加していただけるようにした」と、このプログラムの運営を担当するスクウェイブの中村大介取締役は説明する。すでに、50社ほどのユーザー企業が参加するメドがたっている。参加企業の社名は公開していないが、「製造、食品、金融、サービスなど各業種のトップ5に含まれる大手企業が中心だ」(中村氏)。

 11月に調査を実施。参加各社の情報システム部門がシステム利用部門に対して提供するITサービス内容やサービス・レベル、サービス提供にかかる運用/保守費用を調査する。システムの稼働時間、システム利用者から見たシステム応答時間、バグ発生件数や修正件数などの指標を提供してもらう。調査は、2時間程度で終わるようにする。

 12月には調査を終え、参加企業に報告書を提出する予定だ。この報告書には、現在のコストが高いか低いかを示し、ハードウエア・スペックや運用要員の数など、コストが過剰な原因を指摘する。「参加した企業は、自社のITサービスが市場とどれくらい差があるかが分かる」(黒須氏)。

(西村 崇=日経コンピュータ)