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写真1●商品に貼付されたICタグ
写真1●商品に貼付されたICタグ
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写真2●ICタグの文面
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写真3●ICタグを読み取って情報を表示する端末
写真3●ICタグを読み取って情報を表示する端末
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写真1●商品に貼付されたICタグ
 関東圏で食品スーパーを展開するマルエツは、ICタグを使った実証実験を9月24日から11月23日にかけて実施する。サッポロビールやミツカンといった食品メーカー、雪印アクセスや菱食といった卸売業者、システム構築を担当するNTTデータ、ICタグを提供する丸紅、ハードウエア・メーカーの東芝テックと日本NCRなど合計34社が参加。約90種類の商品にICタグを貼り付け、使用するタグの枚数は5万枚におよぶ予定。実験参加店舗は東京都江東区の潮見店。レジでの一括精算も実験する。

 ICタグは、(1)商品に貼付する(写真1)、(2)商品を複数詰めた箱に貼付する、(3)消費者モニターに配布する、の三つの方法で利用する。(1)には「ラベル型」を使い、大(85.6×54mm)、中(50×50mm)、小(32×16mm)があり、それぞれに非金属用と、金属用があるので合計6種類。(2)には85.6×54mmの、ラベル型とカード型を使う。(3)は85.6×54mmのカード型だ。

 (2)のICタグは、検品作業や在庫管理といった、物流の効率化に利用する。マルエツ商品本部物流部の高橋晋部長は、「どれだけ検品作業が効率化するかだけでなく、商品や箱にはったICタグが、傷や汚れ、温度といった条件に耐えられるかも確認したい」と話す。


写真2●ICタグの文面
 (1)のICタグは、顧客への情報提供に利用する。写真2のように「このシール部分を読取台に載せてください」と表示し、写真3のリーダーが付いた情報端末にかざしてもらう。情報端末はICタグを読み取って、画面に商品の生産地や賞味期限、お買い得情報などを表示する。情報の表示はだれでも試すことができる。


写真3●ICタグを読み取って情報を表示する端末
 (3)のICタグは消費者モニターに持ってもらい、その消費者の趣味や嗜好(しこう)に応じた情報を提供するのに利用する。消費者モニターは約100人に依頼する見込み。「消費者が便利だと感じるのか、または抵抗を感じるのかなど、消費者の反応を分析したい」(高橋部長)。

 ICタグの周波数は当面13.56MHzのものを利用する。11月からは、使用する周波数帯がUHF帯(300M~3GHz)のICタグを使った実験も行う。UHF帯を利用するICタグは、13.56MHzのものと比べて通信距離が長いため、フォークリフトが倉庫に荷物を運び入れる際に、倉庫の入り口部分のリーダーで入庫と検品を同時にできるなど、作業の効率化が図れる。ただし、ICタグにUHF帯を利用することはまだ認められておらず、総務省の許可を得る必要がある。

 マルエツは今回の実証実験で、食品流通業界全体の効率化による競争力強化と、商品トレーサビリティへの対応を狙っているという。高橋部長は、「実験結果を見てICタグの導入をやめることは決してない。来年にも実用化したい」と意気込む。

(松浦 龍夫=日経コンピュータ)