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 「Oracle 10g(テン・ジー)は、他社を圧倒する機能レベルを見せつけることができる製品だ。当社が培ってきたクラスタ技術であるRAC(Real Application Cluster)は、10gでエンタープライズ・グリッドとして昇華した」。日本オラクルの新宅正明社長(写真)は10月6日、同社のミドルウエア製品群Oracle 10gの記者発表の場でこう宣言した。さらに「2004年から2005年にかけてはこの製品に賭ける」と意気込みをみせた。

 Oracle 10gはデータベース・ソフト「Oracle Database 10g」、Webアプリケーション・サーバー「Oracle Application Server 10g」、システム管理ソフトの「Oracle Enterprise Manager 10g」の3製品からなる。

 新製品群の特徴は、グリッド・コンピューティング技術を採用したこと。ただし、オラクルの定義するグリッドは、一般にいわれている「複数のコンピュータを連携させて一つの処理をさせる」という意味と少し違う。サーバーの仮想化や動的な負荷分散、自動チューニングなど、いわゆる自律コンピューティングの要素を含んでいる。「当社がエンタープライズ・グリッドと呼んでいるのはそのためだ。業務用途ではこうした機能が必要となる」と山元賢治専務は説明する。

 オラクルのグリッドは、「複数のブレード・サーバー上でデータベース・ソフトを動作させる」といった具合に、主にブレード・サーバーにおける利用を想定している。データベースの負荷が大きくなったら、システム資源に余裕のある他のブレード・サーバーをデータベースの処理に追加し、性能が落ちないように調整する。このような機能を持つデータベース・ソフトやWebアプリケーション・サーバー・ソフトはまだほとんどない。これらの自律機能の大部分は、Oracle Enterprise Manager 10gと連動させることで可能になる。

 このほかオラクルは、操作が容易になったことを訴求した。「Oracle Database 10gのインストール作業は、1枚のCDをインストールするだけで完了する。当社には18分でインストールを完了した技術者もいる」(山元専務)。性能についてはOracle Database 10g、Oracle Application Server 10gの2製品に関して、他社製品とのベンチマークを比較した結果を提示。IBMやマイクロソフト製のデータベース・ソフト、BEAシステムズやIBM製のWebアプリケーション・サーバー・ソフトよりも優れている点を誇示した。

 Oracle 10gの3製品は、いずれも来年1月29日に出荷を始める。動作OSはAIX、HP-UX、Linux、Solaris、Windowsなど、前バージョンのOracle 9iとほぼ同じ。今回からインテル製プロセサ上で動作するSolarisやMac OS版も追加する。ライセンス料金については未定。

矢口 竜太郎=日経コンピュータ