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写真●米ガートナーのロバート・マッケルヴィ氏
写真●米ガートナーのマッケルヴィ氏
 「日本のユーザー企業が描いているIT戦略は、正しい方向に向かっている。自信をなくす必要などまったくない。ただし、欧米やアジアの他国に比べて、日本企業の弱点を挙げるとすれば、動きが遅いことだ」。米大手調査会社ガートナーでアジア地区の責任者を務めるロバート・マッケルヴィ シニア バイス プレジデント(写真)はこう指摘する。

 その大きな原因の一つとして、マッケルヴィ氏は「CIO(最高情報責任者)の不在」を挙げる。「欧米やアジアの他の国々を見渡すと、ほとんどの企業には、テクノロジー(技術)担当役員がいる。しかし日本企業にはCIOやCTO(最高技術責任者)がいない企業が多くみられる」(同氏)。

 こうした状況では「ビジネスとITを融合する」という命題を解決することは難しい。マッケルヴィ氏は、「CIOが不在では、どんなに新しい技術やコンセプトに関心を持ち、研究はしても、それが実行に移されずに終わるケースも多い。実行スピードを上げるためにも、優秀なCIOが必要だ」と明言する。

 さらに同氏は、「ビジネスとITの調和を図ることを目指して、『EA(エンタープライズ・アーキテクチャ)』に関心を抱いている日本企業が増えていることは、素晴らしいと思う。ただし今後は、正しいと信じることを、少しでも早く実践できるかどうかが大事だ」と語る。

(戸川 尚樹=日経コンピュータ)