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 「オープンソース・ソフト普及の課題は、使う人が“使った情報”を作る人に返していく仕組みがないこと」。オープンソース・ソフト(OSS)のユーザー団体「オープンソースソフトウェア協会」の発起人である三田守久副会長(写真)はこう語る。「OSSを使う側が、タダだから使うという安直な考えでなく、“共有財産として良いものにしていく”という高い志をもつべき」と指摘する。

 オープンソースソフトウェア協会は、昨年12月に内閣府からNPO(特定非営利活動法人)として認められた。ただし、まだ個人会員約30人の団体である。1月30日に開かれた設立記念パーティでは約110人が参加。これから一般会員(無料)や賛助法人会員(年会費12万円)を集め、活動を広めていく。「約3000の地区町村にも参加を呼びかけていく」(三田副会長)という。

 同協会は主に、ベンダーも含めたOSS利用者が利用情報を共有する目的で設立された。会員がOSSを使った情報を同協会で収集し、メールマガジンやデータベース公開という形で共有を図る。月1回のセミナーも実施する。OSSの製品分野は問わない。「すでにあるOSSのユーザー会や協会とも連携を取っていきたい」(高橋正視事務局長代理)という。

 ただ、利用者の情報を吸い上げていくには「利用者側の高い志と若干の仕掛けが必要」(三田副会長)とし、「利用者にもそろそろ高い志がでてきていいのでは」と続ける。“若干の仕掛け”はこれから仕込むとしながらも「地方自治体用のソフトをオープンソース化しようとしている開発者がいる。そうした人の協力を得てOSSを提供すれば利用者からの情報提供の動機付けにできるのでは」とアイデアをもらす。

 一方で、利用者がメリットを得るばかりでなく「OSSの開発者を応援する仕組みも入れていきたい」(三田副会長)とも考えている。しかし「利用した分が開発者の収入になるような仕組みを作れればいいのだが、難しい」と懸念も残す。

森側 真一=日経コンピュータ