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 「Windowsは従業員の生産性を高める目的には良いデスクトップ環境だが、すべての従業員にそれが必要かどうかを再考すべきでは」。Linuxの普及促進を目指す非営利団体である米オープン・ソース・デベロップメント・ラボ(OSDL)のマーケティング・ディレクタであるネルソン・プラット氏(写真)は、こう提言する。

 米OSDLは2月9日に「デスクトップLinuxワーキンググループ」の組織体制を決め、活動を開始する。同ワーキング・グループは、Windowsを必要としない利用者向けにLinuxによるデスクトップOSの仕様を作成することを狙って発足した(関連記事)。

 同ワーキング・グループの対象分野は当面、「表計算やワープロを使うようなデスクトップOSではない」(プラット氏)。工場や倉庫など用途が固定されている端末向け、ATM(現金自動預け払い機)やPOSシステムといった専用端末向け、などが候補に挙がっている。Windowsとの真っ向勝負は避けた格好だ。

 今後、ワーキング・グループで用途を5つ以下に絞り、用途ごとに必要な機能を洗い出して要求仕様を作成する。プラット氏は「今年の第4四半期に要求仕様が出るだろう」と見ている。

 一方でプラット氏によれば、「(今年1月に米OSDLに参加した)中国のソフト開発会社Beijing Co-Create Open Source Softwareは、一般オフィスのパソコン用としてのデスクトップLinuxを強く望んでいる」という。中国で一般オフィス向けのデスクトップLinuxのサブ・ワーキング・グループが発足する可能性もある。プラット氏は「中国や欧州では米国と比べて一般オフィスでのデスクトップLinuxの利用が進んでいる。それは、Windowsのすべての機能がユーザーに必要なわけではないと、中国や欧州のユーザーが早くから考えてきたからだ。一方で米国のユーザーは、これまでの進歩を逆行したくないと考えている」と、各国のデスクトップLinuxに対する温度差を分析する。

森側 真一=日経コンピュータ