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 三菱マテリアルは3月1日、筑波大学生が開発した新手のVPN(実質的な専用線網)ソフト「SoftEther」(ソフトイーサ)を製品化し、8月に発売すると発表した。そのために開発者の登 大遊氏と販売・製品化に関する独占契約を結んだ。

 SoftEtherはインターネットVPN用のフリーソフト。導入が手軽、ファイアウォールの設定変更が不要といった点が特徴である。三菱マテリアルは、この手軽さに注目。小規模な拠点や工場と本社の間で手軽にVPNを構築できるソリューションとして、SoftEtherの製品版「SoftEther CA」を開発、販売する。さらに、同社のSCM(サプライチェーン・マネジメント)製品「M2S data Tube」などと組み合わせたソリューションを提供する。

 SoftEtherは、イーサネットの機能をソフトウエアで実現したもの。動作概要は、いわゆるSSL-VPNとほぼ同じで、さまざまなアプリケーションの通信データをHTTPS(暗号・認証プロトコルのSSLを使ったHTTP)でカプセル化してやり取りする。ソフトは、各パソコンにインストールするクライアント・ソフト(仮想LANカード)と、それぞれのHTTPS通信を中継するゲートウエイ・ソフト(仮想スイッチング・ハブ)で構成。クライアントから仮想ハブにHTTPSを使って接続すると、仮想ハブがそれぞれの通信を中継する。Webアクセスに使われるHTTPSを利用するため、インターネット経由で社内ネットワークに接続する場合でも、ファイアウォールの設定変更は必要ない。

 ただしSoftEtherは、個人でも管理者の許可なく自宅からのVPNを構築できてしまう点から、企業にとってセキュリティ上の新たな脅威になり得るとの指摘がある。導入に際しては、不正アクセスや情報漏洩への対策が欠かせない。

河井 保博=日経コンピュータ