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 「システム開発プロジェクトが失敗する一因に、『プロジェクトに参加する技術者の幻想』がある」。3月12日、都内で開かれたセミナー「目からうろこのシステム開発実践セミナー」で講演した、ウルシステムズの漆原茂代表取締役社長はこう見解を述べた。同社は、オブジェクト指向技術に関するコンサルティングや開発を手がけている。

 「メディアが紹介する最新技術の本質を理解せずにプロジェクトに適用すると破綻する。メディアが伝える言葉に踊らされず、その技術の意味や本質を捉えることが必要だ」と、漆原社長は指摘する。

 漆原社長は『技術者の幻想』をいくつか挙げる。たとえば、“オブジェクト指向を使いさえすれば、変更に強いシステムを設計できる”こと。「システムにどんな変更が想定されるかを把握しなければ効果はでない」(漆原社長)。“UML(統一モデリング言語)を使うと仕様にズレがなくなる”も幻想のひとつだ。「仕様のズレをなくすのに本当に必要なのは、ユーザーとのコミュニケーション力や調整力だ。UMLが問題を解決するわけではない」と漆原社長は説明する。

 漆原社長がこう指摘するのは、ウルシステムズが途中から参加するシステム開発プロジェクトの現状を踏まえてのことだ。「当社が途中参加するプロジェクトはボロボロになっていることがほとんど。技術者が苦労している現状から脱しなければならない」と、漆原社長は語る。

(西村 崇=日経コンピュータ)