写真1●米コネクション・バイ
・ボーイングのデモ機
 日本航空システム(JAL)が12月に開始する、機内インターネット接続サービス(関連記事)の概要が明らかになった。4月28日、羽田空港でデモ機(写真1)を公開し、報道陣向けの試乗会を実施した。

 試乗会に使ったのは、米ボーイングの事業部門、米コネクション・バイ・ボーイングがデモ用に用意したB737型機。JALは同社の回線や設備を使ってサービスを提供する。今回のデモは実際のフライトではなく、駐機中の機体において実施した。機内では無線LAN、または座席のイーサネット端子を使う(写真2、3)。その場でクレジットカード番号や住所を入力すると接続できる。正式サービス開始後は、NTTドコモの公衆無線LANサービス「MZone」とのローミングも提供する予定である(関連記事)。

写真2●イーサネット端子(上)
と電源(下)
 接続に使う静止衛星(AsiaSat 3S)と機体間の実効通信速度は6.5Mビット/秒。一部の乗客が帯域を占有しないように、機内ルーターにQoS(サービス品質)保証用ソフトを搭載し、最低でも1人あたり64kビット/秒を確保する。当日はIEEE802.11b方式の無線LANカードを挿入したノート・パソコンが記者に貸し出された。記者が使ってみた限りでは、自宅の無線LANと同様にサクサクとWebページを閲覧できた。

写真3●無線LANで
接続中の様子
 JALは12月に東京-ロンドン路線でサービスを始める計画で、2005年末までにもう1路線を追加する。同社は運輸省などの認可を得て、既存の航空機への設備追加が容易な無線LANを採用したい意向。ただし、正式サービス開始時に、無線LANを提供するか有線LANを提供するか、その両方になるかはまだ決まっていない。詳細は今夏に正式発表する予定だ。

 料金体系は、一足先に5月から接続サービスを開始する、独ルフトハンザ航空とほぼ同様になる見込み。従量制の場合、最初の30分が7ドル95セント(短距離路線)または9ドル95セント(長距離路線)で、以後1分ごとに25セント。定額制の場合、3時間未満のフライトで14ドル95セント、3時間以上6時間未満で19ドル95セント、6時間以上では29ドル95セントである。

 なお、この試乗会が行われたのは午後2時ごろで、不審者が自動車で羽田空港に侵入する約5時間前。各所にガードマンが立つなど厳重な警戒体制が敷かれていたものの、当日夜に起こる事件を予感させるものは何もなく、穏やかな一日だった。

(本間 純=日経コンピュータ)