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 日本オラクルは6月1日、2005年5月期の新戦略の概要を発表した。柱は四つある。

 第一に産業別の営業組織を強化した。営業部隊にコンサルティング機能を統合していく。これによって、顧客指向を高める。2番目に、電話やインターネットを通じてオラクル製品の顧客を開拓するOracle Directの人員を増強する。ISV(独立系ソフト会社)やWebアプリケーション・サーバー関連ビジネス、中堅・中小企業への働きかけを強める。

 3番目に、パートナー企業との連携をさらに強化する。日本オラクルのライセンス販売のほとんどは間接販売によるもの。全国で1000社を超すというパートナーとの関係を強化することで、データベースのOracle Databese10gをはじめとした製品の売り上げの拡大を目指す。最後に、グローバル対応を強化する。既存の中国事業開発部をアジアパシフィック事業開発室に改称し、アジア全体に進出する日系企業をサポートできる体制を整える。

 今回の新戦略を実行するに当たって、日本オラクルは役員の担当替えや組織変更を同時に実施した。まず、新宅正明代表取締役社長が、最高経営責任者(CEO)のまま、パートナービジネス統括本部長を兼務することになった。さらにこれまで、コンサルティングサービス担当兼コンサルティングサービス本部長だった東裕二取締役専務執行役員が、インダストリーセルス担当を兼務する。一方でこれまで、セールスとマーケティング、開発を一人で担当してきた山元賢治取締役専務執行役員は、取締役エグゼクティブアドバイザーに変わった。

 組織面では、新たにプロダクト・オペレーションズを新設した。プロダクト・オペレーションズは、日本オラクル内の製品・技術関連部門を統合し、出荷プロセスからサポート体制までを一体でかかわることができるようにしたもの。これにより、米オラクルの開発部門との連携を強めるという。プロダクト・オペレーションズは、プロフェッショナルオフィサーのD・S・ジョラック氏が担当する。さらに、社内のバックオフィス業務については、全世界のオラクルグループ企業にサービスを提供している、シェアードサービスセンターの利用を開始した。

 今回の新戦略について、ある日本オラクル関係者は、「今回の新体制からは、前期の1年前の前々期の体制に戻ったような印象を受けないわけではない。これが正しい判断なのかどうかは、今後の売り上げの推移などから判断すべきだろう」と話す。

(中村 建助=日経コンピュータ)