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 富士通は6月末から、アプリケーション開発用フレームワーク製品「Client J Framework」の提供を開始する。Webアプリケーションの操作性を高めるためのソフト部品や機能からなる、いわゆる「リッチ・クライアント」を実現するための製品である。

 Client J FrameworkはJava技術を全面的に採用しており、Javaを使ったリッチ・クライアント・アプリケーションを開発できる。Javaアプレットとして動作するクライアント・ソフトと、サーバー側のJavaアプリケーションを連動させて、一つのWebアプリケーションを構成する。

 画面の生成や画面遷移、バリデーション・チェック(入力値の正当性の検査)など、クライアント側に必要な制御ロジックをClient J Frameworkが提供する。クライアント・ソフトの更新もClient J Frameworkが受け持つ。開発者はClient J Frameworkの規約に則って、固有のアプリケーションに必要な部分を書き込むことで、Webアプリケーションのクライアント・ソフト部分を開発することができる。

 またClient J Frameworkは、クライアント・パソコンに接続した特殊な周辺機器(通帳プリンタなど)をWebアプリケーションから制御するための機能を備える。具体的には、まず個別の専用機器を制御するソフトを、別途ネイティブのアプリケーションとして開発しておく。クライアント・ソフトはClient J Frameworkを介してこの制御ソフトにアクセスする形で、専用機器を制御する。これにより機器を変更しても制御ソフトを入れ替えるだけでよく、クライアント・ソフトを改変する手間が削減される。鈴木博一金融ソリューション本部FBCソリューション部 部長は、「銀行など金融機関の業務アプリケーションなどで特に有効」と語る。

 かつて、Javaアプレットを使ったリッチ・クライアント・アプリケーションは、「最初の起動に数分間もかかる」、「動作が遅く、処理性能の低いパソコンでは使い物にならない」と批判された。富士通はこれに対し、「パソコンの処理性能は大きく向上している。またClient J Frameworkでは必要なソフト部品を分割してダウンロードするなど、ユーザーを煩わせない仕組みを導入したことで、このような不満を解決した」(木下広喜 同部プロジェクト課長)としている。

 Client J FrameWorkの開発ライセンスは42万円から。運用ライセンスは12万円から。Client J Frameworkを使ったソフト開発には、別途富士通のソフト開発環境「Interstage Apworks」が必要である。

 運用時のクライアント・パソコンの稼働必須要件は次の通り。OSはWindows 2000 ProfessionalまたはXP Professional。Java VMは JDK/JRE 1.4.1。プロセサはPentium III 700MHz以上、主記憶は256Mバイト以上。「Interstage Apworks クライアント運用パッケージ」をインストールする必要がある(別途ライセンス料金が必要)。

 富士通は、Client J Frameworkを同社のシステム開発体系「SDAS」の一つとして位置づけている。

高下 義弘=日経コンピュータ