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 ワークスアプリケーションズは7月20日、中国を核に、二つの新規事業を展開することを発表した。一つは、人件費の安い中国を拠点にして、同社のERPパッケージ(統合業務パッケージ)「COMPANY」のユーザー企業向けに間接業務のアウトソーシングを請け負うもの。もう一つは、COMPANYを中国語化して中国市場に打って出るというものだ。

 二つの業務を中国で開始するために、複数の子会社を設立する。アウトソーシングの請け負いでは、7月20日に日本で「ワークスグローバルサービス(WGS)」を設立。9月にはWGSが100%出資する子会社を中国で設立して、間接業務の受託を開始する。

 具体的には、中国の大連にコールセンターを作り、初年度は日本語がたん能なオペレータを約100人採用する。まだ具体的なユーザーは決定していない。同社の牧野正幸CEO(最高経営責任者)によれば、「オペレータが100人いれば、数万ユーザーの規模なら1社、数千ユーザーの規模なら数社まではまかなえる」という。

 当面はCOMPANYの主要モジュールである、人事管理分野のアウトソーシングを請け負う。今年末に出荷を予定している会計モジュールに関しては、「会計モジュール自体の営業と同時に、財務会計分野のアウトソーシングの営業も開始している」(牧野CEO)。牧野社長は、「ユーザー企業は間接業務の30~50%をアウトソーシングできる。その余力をコア事業に集中すべき」と主張する。

 中国市場向けのERPパッケージの販売では、8月中旬に中国で「ワークスインフォ・アプリケーション・サービス(WIAS)有限公司」を設立する。大連や無錫など5カ所に拠点を設け、COMPANYの人事・給与モジュールを中国語化して来年1月から出荷する。

 その後、就労管理やナレッジ・ポータルといったモジュールを順次、中国語化。来年の7月までに、現行COMPANYの全モジュールを中国市場で出荷する。今年末出荷予定の会計モジュールは、来年7月以降になる。中国企業で会計パッケージを販売するには中国政府の認可が必要だが、「現在、申請中で来年には認可が下りる見込み」(牧野CEO)という。

 牧野CEOは、「受託開発の多い日本と比べて中国は、どのようなシステムでもパッケージの利用率が高い。IT化を進める企業が増えており、中国は急成長が見込める市場だ」と進出の理由を説明したうえで、「中国企業の業務を分析した結果、日本版のCOMPANYで中国の業務のほとんどに対応可能だった。そのため、予想以上に早く中国市場に進出できた。やるからには中国のERPパッケージ市場でトップになる」と意気込む。

 日本ではCOMPANYをパッケージ・ソフトとして販売しているが、中国ではASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)形式で販売する。これは、「ユーザー企業はASP形式の方が導入コストを抑えられるため」(牧野CEO)である。中国市場では初年度3億円、5年後に100億円の売り上げを目指す。

 WGS、WIASともに、中国向けの人材コンサルティング業などを手掛けるインフォデリバと共同出資で設立する。WGSの資本金は2000万円で、出資比率はワークスアプリケーションが65%、インフォデリバが35%。WIASの資本金は6154万円で、同じく49%と51%である。ワークスアプリケーションズは8月中旬にもインフォデリバに出資し、グループ会社化する予定だ。

島田 優子=日経コンピュータ