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 ケンウッドは7月に終了した6月の月次決算で、連結決算の処理にかかる期間を5日に短縮できたことを確認した。今年4月に刷新した会計システムにより達成した。同システムの構築前は、この処理に15日間前後かかっていた。会計システムの構築と同時に進めた業務改革も期間短縮に貢献した。

 新システム構築の目的は「月次の会計処理を早くして経営判断のスピードを上げる」(経営戦略統括部IT推進部の藤村文隆部長)ことだ。「5日」という処理期間にこだわった理由は「休日を除く月初めの1週目で前月の決算が分かるようにするためだ」と藤村部長は説明する。

 ケンウッドは2002年末、連結決算の処理作業の期間短縮を目指すプロジェクトを開始した。「前月の実績が分かるのが半月後では効果のある経営戦略は打てない」という判断が社長をはじめとする経営陣にあったからだ。プロジェクトでは最初に、関係子会社44社も含めて会計業務を精査。業務改革で7日間前後まで短縮できることは分かったが、「最後の2日間は情報システムを導入しなければ短縮できないと判断した」(藤村部長)。

 会計システムは、J.D.エドワーズ(現:日本ピープルソフト)のERPパッケージ(統合業務パッケージ)「OneWorld」で構築した。OneWorldを選択した理由は「主に三つある」と藤村部長は説明する。「欧州の販売会社でOneWorldを利用した会計/販売システムが稼働しており、実績があった。また、その際に購入したライセンスが余っていた。そのうえ、欧州でOneWorldの導入を経験したIT推進部のメンバーが日本に戻ってきていた」(藤村部長)。ケンウッドの以前の会計システムは30年以上前に構築したシステムだった。藤村部長は、「今回のシステム刷新では、グローバル・スタンダードの業務を取り入れるという意味で、日本独自のシステムを開発するつもりはなかった」と話す。システムの構築は、新日鉄ソリューションズが担当した。

 新会計システムの構築は、昨年春に開始した。「今年1月には稼働できる状況になっていたが、年度の変わり目ということで4月までカットオーバーを待った」(藤村部長)。1月~3月の3カ月間はテスト期間とした。藤村部長は、「4月に大幅な組織変更があり、システム稼働後すぐには月次決算の処理期間を5日にできなかった。導入3カ月目の6月決算で達成できて効果は上がっている。次の目標は日次決算ができるようになることだ」と話す。

島田 優子=日経コンピュータ