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アーバーテキストのシャボーン社長兼CEO XMLを利用した文書の作成や配布を支援するソフトを開発・販売する米アーバーテキストは年内をメドに、日本法人「アーバーテキスト ジャパン」を設立する。日本でのビジネス強化が狙いで、製品の直販はせず、パートナー企業や顧客に対する技術支援が中心となる。同社のレイモンド・シャボーン社長兼CEO(最高経営責任者、写真)は、「出版の世界は100年前と変わらず、1ページ単位で文書を作っている。製造業に劇的な生産性の向上をもたらした革命と同様のものを、出版でも起こしたい」と意気込む。

 米アーバーテキストは1982年に設立。当初は、構造化文書の記述言語であるSGML(Standard Generalized Markup Language)文書のエディタや管理ソフトを中心に販売していたが、96年にWeb向けに簡易版SGMLを作成するプロジェクトに参加。この成果が、Web技術の標準化団体であるW3C(World Wide Web Consortium)におけるXMLの最初のドラフトとなった。これをきっかけに、同社はXML関連のビジネスを中心に展開するようになる。

 現在の主力製品は、XML/SGMLコンテンツ作成ツールの「Epic Editor」と、XMLを利用した出版用サーバー・ソフトの「E3(Epic E-Content Engine)」。特にアーバーテキストが力を入れているのは、2000年に出荷を開始したE3。文書の基となるデータをXML化しておき、必要に応じて基幹システムに格納したデータなどと組み合わせたうえで、Webページや文書の形で出力するもの。

 「E3を使えば、文書の構成要素をコンポーネント(部品)としてリポジトリに格納しておき、それをオンデマンドで自由に組み合わせて文書を作成できる。これにより文書を作成する生産性や品質を大幅に向上することが可能だ。特に自動車やライフサイエンス、製薬、通信、航空、製造業のような、文書を大量に作成し更新しなければならない企業で効果を発揮する」と、シャボーン社長兼CEOは強調する。

 同社はSGML製品の時代から約9年にわたり、日本でビジネスを展開している。「日本の顧客は100社以上」(シャボーン社長兼CEO)。日本法人の設立後も、製品はラデックスなどのパートナー企業が引き続き販売する。「特に製薬、自動車、その他の組立型製造業の3業種を中心に販売を強化していく。将来的に総売上高の15%程度を日本で売り上げたい」(同)

田中 淳=日経コンピュータ