米オラクルは9月10日(日本時間)、米司法省がオラクルを反トラスト法違反の疑いで提訴していた「米ピープルソフトの買収提案阻止」の訴訟に勝訴した、と発表した。司法省によるオラクルの提訴は2月26日(米国時間)、裁判が始まったのは6月7日(米国時間)だった。反トラスト法は、日本での独占禁止法に当たる法律。

 オラクルは2003年6月にピープルソフトの株式の公開買付を開始。ピープルソフトはオラクルの買収提案を拒否。オラクルは現在もピープルソフトの株を1株あたり現金21ドルで買い付けている。

 オラクルは、「この判決はピープルソフトの買収に向けた大きな障害を取り除くもの」とコメント。オラクルのジェフ・ヘンリー取締役会議長はこの判決に対し、「株主が今回の買収提案を受け入れられるよう、ピープルソフトの経営陣が私たちと会って、買収防止策を取り除く責任を認めた」としている。

 オラクルから買収を提案されているピープルソフトは、「今回の判決が当社にどう影響するかを、取締役会で検討する」との声明を出した。ピープルソフトの社長兼CEO(最高経営責任者)のラリー・コンウェイ氏は、日経コンピュータが8月上旬に行ったインタビューで、「判事がオラクルの行動は不法だと判断すると思っている。オラクルとの問題は8月中に解決するだろう」と見込んでいた。今回の判決によりこの見込みが外れたことになる(詳細は日経コンピュータ8月23日号64ページを参照)。

 米ピープルソフトはこの訴訟とは別に、同社の顧客に故意の誤解を与えたとして、米オラクルに対して10億ドルの損害賠償と、これとは別に懲罰的損害賠償を請求する裁判を申し立てている。この申し立てに対する裁判は、2004年11月1日に開廷予定だ。

(島田 優子=日経コンピュータ)

9月15日訂正:本文4段落目で、ピープルソフトの社長兼CEO(最高経営責任者)が「ラリー・コンウェイ氏」とあるのは「クレイグ・コンウェイ氏」の誤りです。お詫びして訂正します。