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 NECは来年2月から、コンピュータや通信装置などのハードウエア設計者を対象に、新たなスキル認定・報酬制度「プロフェッショナル認定制度」を導入する。優れた設計技術者を認定し、管理職でなくとも最高で事業部長クラスの処遇をすることで、技術者のモチベーション向上とハードウエア開発力の強化を狙う。

 プロフェッショナル認定制度では、製品企画を担う「プロダクトプランナー」やコア技術の開発を担う「アドバンストテクノロジスト」など、設計技術者のスキルを製品開発プロセスに応じて8つに分類。それぞれの分野で、部長待遇の「プロフェッショナル」、事業部長待遇の「上席プロフェッショナル」を認定する。上席プロフェッショナルに認定されれば、年収が最大約50%アップすること可能がある。

 初年度は、本社の設計技術者3000人を対象に実施し、順次、グループ会社を含む約6000人まで対象を広げる。認定枠ごとに人数制限は設けず、将来的には設計技術者の約10%をプロフェッショナル、約1%を上席プロフェッショナルとして認定する計画だ。ただし、認定を維持するためには、上級プロフェッショナルは2年ごと、プロフェッショナルは3年ごとに再審査が必要となり、結果によっては認定を剥奪することもある。

 「ハードウエア設計分野では、スキルを認定する公的な資格制度や報酬制度が整備されていなかった。部長クラス以上の高い報酬を得るには、管理職の道を選ぶしかなかったため、30代半ばを過ぎると技術を極めることを諦めてしまう。これでは、次世代の技術を担うスーパー・エンジニアは育たない」。プロフェッショナル認定制度の旗振り役となった大武章人 執行役員兼第二コンピュータ事業本部長(写真)は、従来の人事施策の問題点をこう指摘する。

 大武本部長自身、約20年間メインフレームのLSI設計を担当していたため、設計技術者のキャリア・パスについて疑問を抱いていた。「管理職競争に勝ち残ることだけがキャリア・パスではない。得意分野を極めることは、管理職になることと同等、またはそれ以上のキャリア・パスであることを示していきたい」(大武事業本部長)という。

目次 康男=日経コンピュータ