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 インドのITアウトソージング大手企業サティヤム コンピュータ サービスは、同国ハイデラバードの開発センターに「日本人村」を開設した。創業者の一人で同社のマネジング・ディレクタを務めるラマ・ラジュ氏は「日本企業の技術者を招き、文化ギャップから起こるオフショア開発の失敗を防ぐ」と狙いを語る。

 オフショア受託開発の草分けで、世界48カ国に拠点を持つサティヤムは最近、日本企業への営業活動を強化している。すでに日産自動車など日本のグローバル企業数社を顧客として獲得したという。

 ただし、日本企業の多くは欧米企業と比べてオフショア開発の経験が浅く、言語や文化のギャップによる失敗を恐れる傾向が強い。そこで、同社は「リトル・ジャパン・イニシアチブ」と呼ぶ活動を展開している。

 これは、東京ドーム10個分に及ぶ広大な開発センターの一角に日本人村を設け、顧客となる日本企業の担当者に数カ月滞在してもらうもの。同社の開発体制を知ってもらうとともに、現地のインド人開発者と毎日会い交流を深めることで、要件定義をめぐる誤解や感情のすれ違いを防ぐ。さらに、同社は現地インド人技術者の日本語教育にも力を入れており「ユーザーは英語が話せなくても問題はない」(ラジュ氏)という。

 サティヤムのライバル企業であるタタ・コンサルタンシー・サービシズ、ウィプロ・テクノロジーズ、インフォシス・テクノロジーズなどの企業も、最近はインドでの日本語教育を強化している。各社は「オフショアなら日本語が通じる中国企業に」という風潮に一石を投じたい考えだ。

本間 純=日経コンピュータ