写真1●TagRanger

 日本SGIは12月15日、無線ICタグを使って物品や環境の情報を収集し、分析する超小型のセンサー・システムを出荷した。情報を送るセンサー・タグ「TagRanger」と、センサーからのデータを収集し保存し他のシステムに送信するセンサー・サーバーの「SensorRanger」の二つで構成する。TagRangerは500円玉くらいのサイズ(写真1)、サーバーであるSensorRangerも名刺の半分というサイズ(写真2)だ。

 小澤広士ブロードバンド・ユビキタスソリューション推進本部ブロードバンド・ユビキタスソリューション開発推進オペレーション統括は、「電波法で許されている帯域の特定省電力無線を使った場合でも、30メートル離れた機器同士が通信できる。実験では、無線LANを使って100メートルの距離までの通信に成功した」という。TagRangerを物品に張り付けて、倉庫にSensorRangerを配置すれば広い倉庫内の物品管理に利用できる。

 小澤統括はさらに、「TagRangerは、数十k~数Mバイトのデータを保存、送信することが可能」という。この特徴を利用すれば、TagRangerに温度センサーや湿度センサーを組み込み、データセンターや保冷車などの温度管理に使うといった応用も可能だ。「ユーザーの使い方にもよるが、TagRangerに内蔵している電池だけで最大で5年間使い続けることが可能だ」(同)。

 最近、評判になっているICタグはパッシブ・タグと呼ばれるもの。これに対してTagRangerは、ICタグの中でも電池を内蔵したアクティブ・タグという分類になる。アクティブ・タグは一般に、パッシブ・タグより通信距離が長いというメリットがある半面、電池が切れると使えない、価格が高いというデメリットがある。

 TagRangerとSensorRanger間の通信には、無線LANや特定省電力無線、RS485などの有線方式を使った接続が選択可能だ。SensorRangerが他のシステムに収集したデータを送信する場合には、上記の通信方式に加えて有線LAN、PHSといった通信方式も使える。

 価格は1000個単位で発注した場合、TagRangerが1個1万円程度、SensorRangerが1個20万~25万円程度という。

鈴木 孝知=日経コンピュータ

写真2
写真2●SensorRanger