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 NTTデータは5月9日、2005年3月期の連結決算を発表した。連結売上高は前年同期比0.9%の8541億円。合併・買収(M&A)した連結対象子会社の売り上げが寄与し、過去最高の水準を達成した。一方、営業利益は同34.2%減の392億円と大幅な減益になった。

 同社の浜口友一社長は、減益の理由を「原価率が一時的に高まったことと、販管費の増加が原因だ。ただし営業利益の当初予想は350億円であり、予想を上回る水準を確保できた」と話す。

 原価率の高まりは約100億円の減益要因となった。これは金融機関向け共同システムをアウトソーシング・サービスで提供する『地銀共同センター』が実稼働したことなどによるものだ。販管費の悪化は約160億円の減益要因である。人材育成や採用、研究・開発など今後の成長に向けた投資によって販管費が増えた。

 NTTデータは現在、2004年5月にスタートした3カ年計画にのっとって、金融機関以外の民間企業を対象とする法人分野の売り上げ拡大を目指している。2005年3月期で同社の業種別の売上高は、公共分野が41%、金融分野が31%、法人分野が21%である。これを2007年3月には、公共分野が35%、金融分野が29%、法人分野が27%とする。法人分野の売り上げをわずか3年の間に920億円も積み増す野心的な計画だ。「マーケットの規模で言えば、公共分野は約1兆3千億~4千億円。しかも当面は受注の大きな伸びを期待できない。一方、法人分野の規模は4兆円とも言われる。法人分野の比率を高めることで、公共分野への依存体質を改める」(浜口社長)。

 法人分野で浜口社長が特に期待をかけるのが、製造・流通業である。「この分野は、RFIDタグを使った物流管理や中国や東南アジアの工場を結んだ生産管理など、大規模なサプライチェーン構築に対するニーズが高まっている」(浜口社長)ことが特徴だ。同分野の売り上げを伸ばすための施策として、同業他社のM&Aにも力を入れる。「数百億円規模のシステム・インテグレータや、SCMの専門的な知識を持ったコンサルティング会社が候補だ」(浜口社長)。

(玉置亮太=日経コンピュータ)